【すれ違い】
少し哀愁漂うイメージ
とはいえ
袖振り合うも多生の縁
とも聞く
新しく知り合った人と話していると
意外な共通点や
共通の知人に辿り着く事も少なくない
顔見知り程度の相手が
後々になって
重要人物になる事もある
すれ違うことも無く一生を終える人が殆どの中
時を同じくし
知り合い
言葉を交わし
となれば
やはり縁なのだと思う
少し何かが違えば
すれ違う事もなかったかも知れない
夜空の星を見上げれば
自分の悩みなんかなんてちっぽけな
ってのと
似た話にも感じるが
その解釈が
自分にとってプラスに働くのなら
乗っかっていいんじゃないかと思う
マイナスにはすぐに乗っかれるから
同じようにプラスに乗っかっても良いはずだ
色々と考えてしまった後は
プラスを見ながら楽に行こ~ぜ
【秋晴れ】
今日は
月がでっかくて明るい
雲に隠れる事もなく
ちょっと気分が良い
日曜日までもってくれるといいなぁ
忙しくなって
やらなきゃいけない事にまみれる前に
伸ばせるとこは伸ばしとこう
また1人
近しい人間が
去っていく可能性が出て来た
まぁ
まだ分からないけど
引き止めたい気持ちは
恐らく相手の為ではなく自分の為だろう
俺が何とかする
なんて
言える事の少なさにはションボリだ
行雲流水
道のりはまだまだ遠い
さてさて辿り着くその先が
今日の空みたいになるのは
一体いつになる事やら
のほほんのほほん
【忘れたくても忘れられない】
今のところ無いような
むしろ
俺よ
コレは忘れないでくれ!
って方が多い気がする
あぁ
レバ刺しの味かなぁ
あとの事は
そのうち笑い話にしてやるもんね
もう若くもなければ
ドラマチックな人生でもない
自分の役どころも分かってる
十分充分
任せときなっ
【やわらかな光】
夏の日射しは強すぎて
思わず目を閉じてしまう
眩しさに目が慣れた頃には
秋の気配
きっと訳もなく夏が好きな俺だから
少し寂しさを感じてるのだろう
日射しも少し落ち着いて
山も温泉も過ごしやすい
一人ゆっくりするにはいい季節だけど
夏の日射しに閉じた目は
もう少しだけそのままにしていよう
もう少しだけ山が色付くまで
もう少しだけ夏の余韻が溶けていくまで
一人のんびりと散策に出掛ける予定でも立てながら
少~し遠くまで足を伸ばして
美味しい物を頬張って
興味の向くまま
好きにボケ~っとしながら
マイペースだからなぁ
なるべく邪魔にはなりたくないから
人の少ないところがいいなぁ
海の方はやっぱり夏がいいなぁ
きっと目を開く頃には
すっかり秋の彩りに
よし
今年は炭火で秋刀魚を焼こう
【鋭い眼差し】
今でも思い出す事がある
インフルエンザになり
寝込んでいた時の事だ
高熱にうなされ
床に伏していた
枕元に水分だけを備え
夢か現か
フラフラとトイレに向かい
戻って来ると
布団が少し湿ってる気がする
寝汗か
特に気にせず再び夢の中へ
何度目かのトイレから戻って来た時
寝室の戸が少し開いていた
出る時にきちんと閉めてなかったようだ
部屋に戻ろうとすると
中から何か音が聞こえて来た
戸の隙間から覗いてみると
枕元に人が立っている
こちらに背を向け
布団に向かい何かをしている
不意にこちらを振り返った
向けられた鋭い眼差しは
目が合った瞬間
「やべっ」っと呟いた
片手にファブリーズを携えた嫁であった