【鋭い眼差し】
今でも思い出す事がある
インフルエンザになり
寝込んでいた時の事だ
高熱にうなされ
床に伏していた
枕元に水分だけを備え
夢か現か
フラフラとトイレに向かい
戻って来ると
布団が少し湿ってる気がする
寝汗か
特に気にせず再び夢の中へ
何度目かのトイレから戻って来た時
寝室の戸が少し開いていた
出る時にきちんと閉めてなかったようだ
部屋に戻ろうとすると
中から何か音が聞こえて来た
戸の隙間から覗いてみると
枕元に人が立っている
こちらに背を向け
布団に向かい何かをしている
不意にこちらを振り返った
向けられた鋭い眼差しは
目が合った瞬間
「やべっ」っと呟いた
片手にファブリーズを携えた嫁であった
【高く高く】
理想や希望は
結構低く設定してるつもりだ
夢に浮かれる歳でもない
実現可能そうなところ
手の届くところ
周りにも自分にも
無理をかけないところ
低め低めの目標
手が届いたなら次の目標
しかし阻む壁は高く高く
【子供のように】
感情に素直な表現が出来たなら
きっと色んな事を口にするだろう
恐らくは後悔しか産まない事も
それが出来ないのが
良くも悪くも
自分という個性なのだ
そんな自分を少し褒めてやろう
きっと自分くらいしか気づかないから
ここは何を言われても自画自賛
明日の為に
今日は自分を理解して褒めてやる
夕方
まだ日も沈んでないうちから
フライング気味のお月様
青空に透けるように白くて
だけど雲に隠れる事も出来ず
場違いなポッカリお月様に
今日はなんだか親近感
【放課後】
遊びに部活
宿題に手を出す暇もないくらい
毎日が忙しなく
全力だったように思う
いつの間にか
時間を持て余し
自分を持て余し
やりたい事を持て余し
あぁ
もしかして
持て余したそれが
余生って事か
思ってたより
ずいぶん早く来ちまったゼ
そして今日もまた一つ
抱え切れずに持て余す
恐らくこれは
今までに無く
大きな分岐点
そんな事もあったなぁなんて
縁側でひとり
茶をすする爺様の日はまだ遠い
【カーテン】
外からの日射しを
冷気を
視線を遮り
同時に空家ではないよ
の目印にも
なんて考えてたら
思考に閉じこもりながら
ここに居るよ
と呟く
そんな時期を思い出した
自分にとって
思考に浸る時期は
それはそれで必要なんだろう
それによって得る物もある
だけど
やり過ぎはたぶん良くないから
思い切って
カーテンも窓も開けて
風を通さなきゃ
空気を入れ替えなきゃ
自分の吐息で酸欠になる前に