冬になったら……もうすぐ推しさんの誕生日。
まぁ、何をするって訳じゃないけど、毎年ソワソワする。
お祝いの絵を描いてみたけど上手く描けない。
代わりに、お祝いの言葉と感謝の気持ちをSNSに書き込む。
推しさんに届いてるとは思わないけど、何かしないと気がすまない。
今年はどんな事を書こうかなぁ。
TVでラッコが仲間と手を繋いで眠る姿を見た。
理由は、波に流されて離ればなれにならないためだそう。
もし、あの時貴女の手をちゃんと繋いでいたら、今でも仲良くできていたのでしょうか。
「白猫ハクと同居人」
夜になって、ボタボタと雨の音が聞こえてきた。
ボクはこの音が嫌いだ。
否応にも子猫の時を思い出す。
箱に入れられて、置いていかれた。
次第に辺りは真っ暗になり、ボタボタと雨が降ってきた。何が起こっているのかも分からず、ずっと丸まっていた。
こんな日は、同居人のベッドに潜り込む。
「ん……?ハク、いらっしゃあい」
同居人はボクを「ハク」と呼ぶ。
最初は何の事か分からなかったが、名前だと気づいてからは「ハク」と呼ばれると嬉しくなる。
「なぁに?雨の音怖かったの?」
『違う、お前が怖がってないか心配だったんだ』
「ハクは怖がりさんだねぇ」
だから違う……!
2020年2月10日
私が推しさんの主演舞台を初めて観劇した日。
幕が上がり、舞台が始まった。
推しさんの第一声を聞いた時、私は推しさんと同じ空間に居るのだと実感した。
初めて推しさんのお芝居を生で観た。
ドラマや映画では味わえない感覚に襲われた。
台詞を一つも聞き逃さないように、推しさんの仕草や表情を目に焼き付けた。
去年も今年も推しさんは舞台に立った。
でも、私は劇場には行けず、配信を観た。
観れたことはとても嬉しかったけど、やはり物足りない。
いつかまた推しさんのお芝居を生で観たい。
あの日の感覚をもう一度味わいたい。
また会いたいな。
スリルは嫌い。
スリルを味わいたい、楽しみたいという人はご自由にどうぞって感じだが、巻き込まないでほしい。
たまに付き合うこともあるが、怖がってるのを笑われるのは解せない。
怖いのに付き合ってくれてありがとうって、感謝ぐらいしろ。