どうしてこんな目に合わなくちゃならんのか
どうしてこんな苦しみを抱えなくちゃならんのだ
どうしてこんなふうに生まれてしまったのか
どうしてこんな
優しい家族に面倒かけなければ
俺は生きていかれんのだ
どうしてこんな有様で
俺はまだ生きている?
どうしてこんな生だと云うのに
俺は“生きる”ことにしがみつく
どうして
どうして
どうして
どうしたら此処から抜け出せる
どうしたら痛みに喘ぎ怯えなくて済む
どうしたら汗みずくで飛び起きる夜が無くなる
どうしたら家族は“お荷物”を抱えなくて済む
どうしたら俺は家族へ縋ることを辞められる!
俺は弱い
生きることがこんなにも苦しい癖に
死ぬことすら出来ぬ
こんなにも恵まれているのに
みっともなく喚くばかりだ
未練を捨てられない
情を捨てられない
希望を捨てられない!!
恨めしい
恨めしいよ
この世も、病も、弱い身体も、弱い心も
なにより、其れを良しとするもう一人の俺が
布団で背を丸めて
頭だけが動いている
俺は業突く張りだから
あれもこれも全部欲しいし
幾ら諭されたって
愚かな真似を辞められない
けれど、けれども
一番欲しいものは
もしもひとつだけ、
それをお前にやろうと言われたのなら
あの優しい人達を
どうか幸せにして欲しいと
他力本願に願うんだろう
そう願う己に酔いながら
「1つだけ」
あんまり沢山持っていても大変だけれど
少なすぎても寂しい
あるとあたたかくて安心で
なくすと寒くて心が怪我をする
あればあるほど良いというものではない
けれど
全く無いのはありすぎるより断然不健康だ
出来ればそのラベルを貼った箱の中に
自分自身も入れられるといい
大切にされたことがなければ
大切にすることは難しく
大切にされるには
大切にした方が簡単だ
簡単なようで難しい
そういうようにこの頃は思う
「大切なもの」
毎年エイプリルフールの時期が近づくと、
今年はどんな嘘をつこうか、
誰に嘘をつこうか、と考える。
でもどうせ嘘をつくなら、
誰も傷つかない、
嘘をつかれた時も
嘘だと分かった時も
楽しい気持ちになるようなのがいい。
そういう高望みをするから、
あれでもない、これでもないと
散々悩んで、
気がつくと4月2日になっているのである。
なんというか、まさに四月馬鹿。
しかしまあ、こういうのも悪くないか、
とも思うのである。
◆今年の嘘候補
・母がタヌキを拾ってしまって…
・人魚姫の結末についての解釈で喧嘩しました
・ずっと倉敷市のことを敷倉市だと思ってました
「エイプリルフール」
皆んなみんな
幸せになれればいいのに
幸せに
幸せになってほしい
幸せになりたい
でもたぶん
この星で生まれて
しかも絶滅してない
生きものなんだから
無理なんだろうなぁ
特に人間なんかはさ、
無駄に知恵あるし
やんなっちゃうね
「幸せに」
なんにもないよ
ここにはないよ
隠してないよ
嘘じゃないもの
ほんとだよ
後ろは見ないで
足元もだよ
覗き込まないで!
なんにもないったら…
どうして
そんなに気になるの
どうして
そんなに気にするの
どうして
そんなに探すのよ!
なにもないって言ってるのに
断
見つかっちゃった
見つけられちゃった
バレちゃったね
覗かれちゃったね
バレなければ
見られなければ
知られなければ
すました顔して
隣にいられたのに
ああ、私の顔、
こんなに醜かったかしら
「何気ないふり」