maria

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10/19/2023, 1:58:53 PM

「すれ違い」


いま私の目の前にいるあなたの
五年前、四年前、三年前、二年前、
一年前、
あなたの語る過去の話の舞台には
私もちょうどいたらしいことを知り

すれ違っていたらしいその頃に
私はあなたに気づかなかったのか
あなたは私に気づかなかったのか
「気づかなかったことに意味がある」
とすれば

だからこそ
いま生活の中ですれ違う
様々な人たちを大切に想い
彼らが誰かの特別な存在であることに
敬意を持って丁寧に接しなければと
思うわけ。


           「すれ違い」

10/18/2023, 1:46:30 PM

「秋晴れ」


秋の空はとても高い。
雲のかからないその高い空を見て

「空が遠い」

と 私が言う。

「天高く馬肥ゆる秋」

と あなたが言う。

その昔、中国の広い広い草原に済む
騎馬民族の軍隊が
草を充分に喰んだ丈夫な馬に乗り
遊牧民の討伐にでかけたという。

馬肥ゆる秋と口にして
空を恨めしく見上げたであろう
その遊牧民たちを想い

「哀しいね」

と 私が言う。

何も聞かずあなたが

「哀しいね」

と 返す。

だから私達の心は
螺旋のように絡み合い

高く高く空へと

秋晴れの空へと 昇ってゆく。

          「秋晴れ」

10/16/2023, 2:23:40 PM

「やわらかな光」

公園の南側まで陽が届くころ

唐突にあなたが

「座ろうか」と言った。


無言でベンチに腰掛けて

陽の光を浴びる私達

昨夜、別れを告げて

それでも離れるべきではないと

あなたの元を訪れた私と


昨夜、別れを告げられて

今日自分に会いに来たのが最後なのだと

私の声を顔を脳裏に焼き付けるあなた。


「幸せだ(最後にありがとう)」

とつぶやくあなた

「幸せね(ずっとそばにいる)」

と返す私

二人の本当の想いを語り合うのは

翌日だけれど

今はまだ すれ違う二人の心に

ただ ただ   やわらかな光


         「やわらかな光」

10/15/2023, 2:41:28 PM

「鋭い眼差し」


「あんた、何で堪えないんだよ。」

ですって。


鋭い眼差しなどで

私に攻撃した気になる輩は

正面からではなく

後ろから睨みつけて

振り返ると下を向く。

そもそも私にものを言いたい人間ならば

眼差しなどではなく

正面から 口を開いて議論する。



だからあなたなどは無視できるってこと。

わかる?

そういうこと。

10/14/2023, 1:55:34 PM

「高く高く」


高く跳ぶためには

低く屈まないとならない。

つまりは大事なことは

真逆の中にあるということ。



高く 高くを目指すのであれば

自分の今の足元を見て

低く 低く屈むこと。

        
       「高く高く」






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