8月31日、午後5時
明日から学校だ。皆と久しぶりに会える!
学校は少し面倒だけど楽しみも沢山あるな。
今頃そう思っている筈だったのに!!!!!
私は机に散乱している宿題という名をした空白の紙やノートと睨み合いをしている。
今から終わるわけない。普段からアニメやゲームのしすぎで寝不足で眠いのに…!
しかも明日は休み明けのテストだ。勿論勉強なんかしてるわけない。色々ヤバい。語彙力を取りに行く時間はスマホの見過ぎで消えてしまった。
しかも思い出した。今のクラスでまともに話せる人なんて居ない…
担任の先生は鬼怖い。絶対怒られる。
ふと、窓を見てみた。
暑いから開けたくはなかった。筈だったのに。
少し傾くのが早くなった眩し過ぎる赤色に照らされた空に映されてたのは、秋の雲だった。
大好きだった。あの雲が。小さい時は。
こんなにも未だに暑いくせに、雲は時間が流れている事を教えてくれた。
久しぶりに雲を見上げたくなった。
学校に行くのが物凄く嫌だった。筈だったのに。
少し、登下校の楽しみを見つけてしまった。
泡になりたい
「人魚姫は最期、泡になって消えました。」
そんなの、ずるい。
優して美しいモノは直ぐに消えてしまう。
私は、なかなか消えない。
私は、冷たく醜いモノ。
だから、泡にはなれない。
私は、ずるい。本当に、ずるい。
私は、泡になりたい
半袖。
白い半袖のTシャツ。
君によく似合う。
扇風機が踊る。
風鈴が歌う。
虫は…苦手。
日光がうるさくて、
とても綺麗な夏。
にしても暑過ぎにもほどがある。
雨上がり
この街はいつも静かな方だが
今この瞬間はいつも以上に静かだ。
地面に打ち付けられた後の水は、
雲の隙間から漏れる日の光に照らされて
キラキラした宝石みたいに輝いている。
雨上がりの風は、木や花の自然の匂いと
この街の人工的な匂いを混ぜて運んで来る。
こんなに綺麗な空観は、
私にはもったいなさ過ぎて、
でも、独り占め出来ることが、
同仕様もなく嬉しくて、
なんか少し切なくて、楽しくて。
もしこの時間を冷凍保存出来るなら、
今すぐにでも冷蔵庫の中にしまうのに。
そう思ってしまうんだ。
まって
行かないで、
私のそばにいて、
どうして他の人を見ちゃうの?
私の事はどうでもいいの?
酷い…私可哀想…
ねぇ、まってよ
まってって言ってるじゃん
聞こえてるよね?
どうして?ねぇ
わかってるよね?
これからどうするの?
ねぇ?
こたえて