ドリルザメ

Open App
2/21/2025, 12:00:02 PM

明るい夜がやってきた

晴れやかな気分で寒波を受け止めて

星々の光と街灯の灯りの下で

静かに小躍りしよう

責務から外れた自由な黒空の下

起きている者は自分の他にいない

太陽よりもスッキリした気分で

眠る街から離れよう

――サメの言うことにゃ、

夜空を駆ける

2/20/2025, 11:40:15 AM

気になるあの子にプレゼントをあげた

中身は何も入ってない

遊びのつもりで追いかけた

後ろにいたのはあの子だった

手紙を書いて送り付けても

自分のポストに入るだけ

少しの勇気も出せなくて

気づいたら目の前にあの子が居た

――サメの言うことにゃ、

ひそかな想い

2/19/2025, 11:02:50 AM

また会ったね、と言われた

顔も知らない、名前も知らなかった

匂いと声だけが微かにあって

思い出すことはとうとう無かった

初めまして、と声をかけられた

香りすら忘れた、馴染みのある声が

忘れてしまったなら仕方なかった、と

これは3回目の出会いだと、そう言われた

――サメの言うことにゃ、

あなたは誰

2/18/2025, 10:03:59 AM

手紙を綴ってポストに向かった

何処へ行ってもそんな物は見当たらなかった

鳩を見つけて追いかけた

何も咥えず立ち去った

宛先に向かって歩み始めた

目的地はなかった

手紙を開けて読んでみた

また新しい紙を用意した

――サメの言うことにゃ、

手紙の行方

2/17/2025, 2:41:50 PM

眩しかった

あの日見た絶望と同じように

真っ暗で何も見えない中

一筋の光があった

藁でも糸でも良かったんだ

その光を追いかけた

明るい所に出てようやく分かった

その光は誰かの頭だった

――サメの言うことにゃ、

輝き

Next