眩しかった

あの日見た絶望と同じように

真っ暗で何も見えない中

一筋の光があった

藁でも糸でも良かったんだ

その光を追いかけた

明るい所に出てようやく分かった

その光は誰かの頭だった

――サメの言うことにゃ、

輝き

あと一歩を踏み出した

すんでのところで堪えていた気持ちを

一身に吐き出して崩れた

二度と止められない覚悟で

複雑な思いと添い寝した日々で

自己嫌悪の暇つぶしをし続けた

この先のことはどうでもよくなった

考える時間はもう無かった

――サメの言うことにゃ、

時間よ止まれ

サイレン響く街を駆けた

何も見ずに聴こえずに

疲れを感じる間もなく走ったら

光が突然消えたんだ

耳鳴りは未だ止まずに劈いて

頭痛と吐き気で倒れこむ

サイレンの音はもう聞こえない

最後の音で、何も聞こえない

――サメの言うことにゃ、

君の声がする

丹精込めて溶かすチョコ

焦がした愛情焦がれ尽くす

砕いたチョコを口に入れる

甘ったるくて苦い思い

型に流す気持ちは熱々

のんびり冷やす緊張の糸

綺麗なリボン結んだら

ひと時も忘れられないあなたに

――サメの言うことにゃ、

ありがとう

騒がしいオーケストラが奏でる音楽

鼓膜を揺るがす圧倒感

バンドが鳴らした綺麗な音色

誰もがその詩を心に受けた

ごちゃごちゃした騒音でぶつかるポップ

ろくでもないから通じる心

形式もやり方もなんでもいい

遠回しでも、ダイレクトに

――サメの言うことにゃ、

そっと伝えたい