遠くの空へ
一瞬だけ、そちら側へ行きたいと願った。
踏切越しに広がる空。
下校中はずっと地面を見て歩いてたのに、そこだけ空が綺麗に見えて。
夕日で赤く染まり始めている。
踏切を越えたら空の向こうに行けるかなって。
楽になれるかなって。
でも私は臆病だから、まだあっち側に踏み込めずにいる。
!マークじゃ足りない感情
映画のエンドロールが終わった時
終わってしまったという感情と、それ以上の感情が溢れてくる。
面白かった!とか、怖かった!とか、ドキドキした!とか。
言葉にしきれないほどの感情が興奮とともに脳を支配する。
それが自分の好きな映画なら尚更。
感想を言う時に喋りすぎてしまって、周りから呆れられる。
脳の!マーク以上で表す感情を出すには、それぐらいしないと収まらないのだ。
君が見た景色
君は頭が良い。
容量がいい。性格もいい。
文武両道で何でもできてしまう。
周りが君に憧れ、羨む。
私もそうだ。
君に嫉妬して同時に憧れた。
君はよく私と話してくれた。
あべこべな話をしても、時に信頼を失うギリギリの事を言っても、それでも。
君に私はどう見えているのだろう。
そもそも君に私は映っているのだろうか。
君の見た、というか見えている景色が見てみたい。
言葉にならないもの
夏休みが終わりそう。
1日が進むたびに私の中のモヤモヤが大きくなっていく。
不安とか、恐怖とかそんな言葉では表せない感情。
苦しくて吐きそうになる。
これが永遠に私を支配する。
家族にも理解されない。
自分も理解できない。
これが言葉にして表せることができれば、どれほど楽だろうか。
真夏の記憶
暑い。
貴方と遊びに行く日がこれ程も暑いなんて。
今日は少し遠出をして水族館に行ったのに、暑さにやられて頭が働かなくなる。
そんな私に気づいて心配してくれる貴方の声が大好きで、もう少しだけ一緒にいたくて私はまた、大丈夫なふりをする。
手を繋いで歩いた道、一緒に食べたアイスクリーム。
思い出が海の泡みたいに現れては消えていく。
ふとした時に思い出す、貴方と真夏の―