ふわふわ脳内

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8/13/2025, 9:39:33 PM

喉の真ん中がきゅっとなる
頭が熱くなり神経が乱れる
今にも吐き戻しそうだ
しかし''それ''が許さない

力があれば なんて譫言も
貴方のせいだなんて戯言も
助けて欲しいなんて独り言も

鬱血した体に、嫌になるほど溜まってゆく。

やがて言葉にならなかった感情は
昇華されることなく蔓延ってゆく。

[言葉にならないもの]

7/20/2025, 2:50:09 PM

期待された言葉
成し遂げた目標
ほめられた事柄
虐げられた記憶
喜んでくれた顔
悲しませた人間

全部過去のこと
執着せず強く生きるしかない
自分自身を守るためには
それしかないと思うから

[今を生きる]

7/16/2025, 12:23:14 PM

車から降ろされてベビーカーに積まれる私
陽射しが強くて、屋根を広げてくれと訴え泣く。
慌てて母親が日陰を作ってくれた

それでも眩しくて、眩しくて次第に目が覚めた。
起きたそこは親が選んでくれた日当たりのいいワンルーム
快適も不快も親が用意したものだと思うと
なんだか恥ずかしくなり、
せめてもの反抗にカーテンをしめた。

[真昼の夢]

7/14/2025, 11:42:01 AM

愛用の虫取り網を片手に、
僕は草と土の匂いの中を駆け回った。

顔にかかる蜘蛛の巣を払って、
草に足を取られ、転びながら探検する。

こめかみやら鼻先やらを通って顎に汗が流れる。
唇がなんだかしょっぱい。

夕暮れ。
涼しい風が木々の間を通り、雨の匂いがしてきた。
そんな中ヒグラシが静かに鳴く。

カナカナと鳴る林の中に包まれた
かごの中の一匹のセミは、
場違いにもミンミン鳴いていた。

「もう帰るから逃がしてあげる」
手の中で小さなセミは震えていた。

あぁ、怖かっただろう。
仲間はずれにさせてごめんね。

夕立の降る林の中で、
セミの声がパタリと止み、
葉が水を弾く音だけが聞こえる。

僕はとうとう一人ぼっちになったことを知った。

[夏]

7/8/2025, 11:51:59 AM

目に入るもの全て煌めいていた
私は、それらを愛していた

けれど、近寄るほどに
醜く、汚いことを知った。

近付いてしまったから
知ってしまったから

輝きは失われた。

[あの日の景色]

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