あなたのもとへ
もっと修行を積んで
もっと頼れるニンゲンになって
きっと会いに行こう
そっと
見届けて
彼らの物語を
傍観して
まだ見ぬ景色
観覧車に乗って眺める
あの人間一人一人に
物語があると思うと
やはり面白い
あの夢つづきを
「もしも君に告白したら」
気まぐれに入ったカフェで偶然にも彼女をみた。
複数の友達と思われる人と談笑している。
場面転換
〜少し奇妙な学校〜
卒業が近づいてきたころ私は教室を見た。
中には彼女とカフェにいた誰かそのほか大勢
廊下
彼女は友達と歩いている。
私はなるべく自然にけれどもぎこちなく横を通り過
ぎた。私は友達が彼女と別れることを知っていた。
知らんぷりをしながら少し速度を落とす。
そして彼女と2人っきりになった。
いつも通り隣に彼女がいることに満足した。
でも言わなければ
起床
しばらく前から目が覚めていた。たとえ夢でも最後まで言いたかった。だから明晰夢にすらならない中ひたすら考えた。解像度はどんどん落ちて見えるのは瞼の裏側。
久しぶりにきたLINE。心拍数が上がった。
勝手にデートだと思った。当たり障りのない会話をした。もうお互いの傷を抉りたくはなかった。そこそこ楽しかった。そして気づいた。
まだ彼女のことが好きだ。
ふと将来のことを考えた。怖くなった。
遺産相続
育った家は弟に相続されるのだろうか?
そもそも親の持ち物でそれを当てにするのは違う。しかしもし弟が結婚してその家族が住んだらもう自由に家に入れない。
当たり前にあったものがなくなるのがとても嫌だった。
この令和の時代同級生との話で女が不利なんて感じたことはあまりなかった。だが両親の考えがそうならば大人しく従うべきだろう。親の持ち物をどうするかなど本人たちの勝手なのだから。ただ別の理由であって欲しかった。悲しかった。
結婚
きっと彼女は結婚できる。あんなに魅力的な彼女を男たちが放っておくわけがない。子供ももしかしたらできるかもしれない。
そうしたら以前のように気軽には会えないだろう。そもそも子育てで忙しいだろうし私と彼女の関係は複雑だ。
彼女は私が好意を寄せていることを知っている。
冗談混じりで告白めいたことをした。あとあと本気だったらどうしたかきいてみた。ふられた。なんで好きなのかわからないと。
付き合ってほしい。恋人になってほしいなどとは言ったことがない。怖かった。関係が壊れることも拒絶されることも。
私は彼女に恋人ができることを喜べない。再現度が高い夢できっと私は偶然カフェに入ったわけではないだろう。遠い場所に引っ越したから理性が保てているだけだ。一生彼氏なんてできないでほしい。いつか心が大人になれたら幸せを喜べるだろうか。
もし夢の続きあって告白できたらどんな返事が来るだろう?都合の良いYESか。はたまた悪夢か。
未来への鍵
君とまた舞台に上がるために
今度こそ大切な人を守るために
強くなろうと思った