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9/26/2024, 9:11:17 AM

いつも同じ道を行く
いつも同じ景色が見える
、訳じゃなく
季節が変わって店の装いが移ろい
時が過ぎて人々もまた移り変わる
街路樹が朽ち遠山に緑が増え
広い空を刺しクレーンが回る
いつも同じ道を行く
いつか見られぬ景色を行く

‹窓から見える景色›


名前をつけたら何処にでも有った
名前をつけたら初めて見つかった
名前をつけたら当たり前になった
名前をつけたら過去になった
名前をつけたら関係が変わった
名前をつけたら愛おしくなった
名前をつけたら
名前をつけられたら
いくつかの音で文字でそれだけで
触れられもしない記号の上
名前をつけられない幾つもの
認識出来ない未知の中
それでもその脚が立ち止まる
理由に十分足りるなら

‹形の無いもの›

9/24/2024, 12:08:40 PM

外をくるくる
隙間をすいすい
頂上とんとん
飛び降り隣に
足の速さだけが
必勝法じゃないんだと
アスレチックの王様は
鬼から逃げ切り笑ってる

‹ジャングルジム›


例えば傷付いて
泣き出しそうな時
例えば挫けそうな時
だけじゃなくて良いから
小さくて良い
一言でいい
直ぐに行くから
一生のお願いだから
どうか、呼んでほしい

‹声が聞こえる› 

9/21/2024, 12:17:32 PM

コスモスの花を贈った
可愛らしい花言葉を
君が存外気に入ったから
秋になり花弁が開く度
一輪添えて招待した
桃に白に赤に触れ
君は何度も微笑んだ
秋になる度思い出す
花弁開く度思い出す
茶色の花を一輪摘んで
星の輝く空を見る

‹秋恋›


幸せなのが好きでした
大切な人が幸せなのが好きでした
親が兄弟がお世話になった親族が
最期まで幸せであれば良いと思い
出来ればそれを看取らずに
誰一人も見送らずに
私が一番に消えたなら
多分それ以上は無いのだと

‹大事にしたい›

9/20/2024, 3:45:50 AM

生まれて
大きくなって
成長して
大人になって
枯れ老いて
眠りにつく

有限たる生命、その全てが美しく
その全てが素晴らしかったから

全部が永遠であれば良かったのに、と
花を一つ、君に手向けて

‹時間よ止まれ›

9/18/2024, 10:06:50 AM

地上の灯火は人々の一生で
夜空の燈火が星々の一生なら
星となった君は
次は何処で光を点すのだろう

‹夜景›

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