・つまらないことでも
校長先生の長い話とか雨の日でやることが無い部活動とか、どうしたってつまらない時間でも、君といたから思い出の1つになってるんだ。
だから君も、たまにはこの気だるくて少し面白かったあの時間を、どうか私の知らないところで振り返っていて欲しい。
・目が覚めるまでに
もう遊べない遊具で遊ぼう。
もう食べられないものをいっぱい食べよう。
もう行けないお店で買い物しよう。
もう読めない雑誌で笑おう。
もう会えない人とお話しよう。
全部夢だけど。
全部夢だから。
思いっきりやりたい事をしておこう。
いつか目が覚めても思い出さなくなる日まで。
・病室
ここには何でもある。
いつだって好きな本を読んで好きな世界に行ける。
好きな音楽を聴いて好きな感情に浸れる。
好きなお菓子を満足するまで好きなだけ食べられる。
ここに私を傷つける人はいないし、私を否定する人はいない。
私好みにレイアウトされた大好きな私の部屋、どうか私の心が治るまで好きなだけいさせてね。
・明日、もし晴れたら
今日も日記に傘マークを描く。
昨日も、一昨日も、その前も。
気づいたらずっと傘マークしか描いてない。日記を書いてる時は明日こそ天気が変わると思っているんだけど、いざ今日を振り返ってみると、やっぱり傘マークを書いている。
やだなぁ。これからもずっと同じ雨模様なのかな。
晴れなくてもいい。せめて雨が止んでくれたらいいのに。
窓越しの星空に祈りながら今日も傘マークを描く。
明日こそどうか晴れますように。
・だから、1人でいたい。
もうこれ以上思い出を増やしたくないんです。
私にこれを抱えていく勇気はないんです。
喜びや楽しさより、いずれ重荷になってしまう未来が怖いんです。
お願いだからどうか1人にしておいて。
きっとその方が幸せだから。
きっとその方が耐えられるから。
惨めでも、寂しくても、辛くても、それでもきっと1人でいることに安心するだろうから。