りらるらり 小六

Open App
10/8/2023, 3:30:52 PM

金木犀薫りだとか、小説だとか、温かい紅茶はいらないのです。貴方が話しかけてくれるだけで、私は心休まるのです。貴方の向日葵の様な笑顔に、いつも元気をもらっていました。
まぁ、一昔前のことですが。春に、向日葵の種を植えました。夏に咲いた向日葵があまりにも素敵だったので、押し花にして、栞にしてみました。
何故、栞にしてしまったのでしょうか。休もうと思い、本を開く度、貴方を思い出してしまうのです。最期まで私を愛してくれた貴方を。
あら、もう、時間になってしまいました。休憩時間はもう終わりです。束の間で、金木犀薫りだとか、小説だとか、温かい紅茶がなくても私の心は休まるのです。貴方を思い出すだけで。
あら、もうこんな時間、急がなくては。私は向日葵畑に行ってきます。少し前、いや、失礼しました。昔に約束したのです。今は亡き人と。

                  『束の間の休息』

10/8/2023, 8:52:13 AM

この世は狂っているのです。人が天国に落ちても、何も無かったようにこの世は続いて往く。その人がどんなに愛されていても、どんなに嫌われても、同じ様に、同じ様に続いていく。可笑しいと思いませんか?私はこの世に呆れました。ここで生きていても、幸せは降って来ません。むしろ降ってくるのは不幸の雨粒なのです。なので私は愛する貴方の元へ向かいます。この世の幸せだけを集めて、持っていきますね。
自分の首に自分の手を絡ませて。力を込める。


                 『力を込めて。』