「何も感じてはいけないよ
静かにね 息を殺していてね」
自分にそう言い続けた末路を
私は私の中に見た
はりつけた笑顔の裏は
いつだって あいまいな空
晴天のように ご機嫌でもなく
雨模様のように 涙に暮れることもなく
喜びもなく 怒りもなく
何もない 何も
ただ重い重い 沈黙の空
————— あいまいな空
「あんたは素直じゃない」
と言われることが心底嫌いでした。
素直って何?
私はあなたのその言葉に
自分のすべてを否定されたように感じてるよ。
素直って何?
あなたのその言葉を
自分の全身全霊で聞いてるよ。
自分は素直じゃないから愛されないんだ、って。
素直って何?
涙に暮れて
傷がついて
しみができて
ボロボロになって
こんな私に 私が一番なりたくなかったよ
————— 無垢
自分を責める日々でした
反省ばかりの日々でした
心の中で 何度も 何度も
自分で自分を傷つける日々でした
でも もう 疲れてしまって
間違いだらけの自分を見るのに
疲れてしまって
自分には何もないと思いながら 生きること
そんな日々が続くことも 苦しいと分かって
この苦しさを一番よく知っているのは 私だねと
自分を責めないと 生きられなかったよねと
私が一番知ってるねと
それが必要だったんだよねと
はじめて
愛情を 持てたのでした
ごめんね
自分に ごめんねと
泣いて 泣いて 泣いて
あの頃の私へと
責めるだけでない気持ちを
————— あの頃の私へ
誰かといても
自分が透明みたいな存在で
必要ないんじゃないかなって
思う時があるよ
こころが透明みたいに澄んでいたら
もっと素直になれるのかな
純粋で愛される人になれるのかなって
思う時があるよ
そうやってね
私の存在は 簡単にぼやけてしまうんだ
それが苦しいことがあるよ
でもそうやってね 探しているんだと思うんだ
誰かにとっての自分って
自分にとっての自分って
なんだろうって
苦しいけど 探しているんだと思うんだ
----- 透明
理想は 虚像
私は あなたになれない
あなたみたいに なりたいんじゃない
私を愛せる私になりたいのよ
もうずっと 前から
でも なれないから
なれないから
探してるの ずっと ずっと
どうしたら 私を愛せる?
どんな理想を探したらいい?
----- 理想のあなた