些細なことでも
君と一緒なら
なんだっていい
恋日記
9月3日
今日、同性の好きな先輩にラブレターを渡しました(事実)
『ゆっくりでいいのでお返事れると嬉しいです』
そう書きました
渡した時間から4時間。
今だに先輩のLINEは昨日のLINEのまま。
来ても見たくない見るのが怖い
(開けないLINE)
聲の形
声、手、耳
気持ちを使えるのは、言葉だけじゃない
「終点でーす」
「あ、ありがとうございました」
私はバスの運転手さんにぺこりとお辞儀をした
「終点です」
(新幹線って運転手さんにお礼言えないな〜…)
クタクタになった靴で駅に降りた
「うわぁ……!」
見渡す限り、人、人、人。そこは人の海だった
(なんでこんなにいるんや……!?)
まぁいいか。と私は借りるアパートに向かう
「こ、こんにちは〜……」
(フイッ)
え
ウソ今無視した!?
東京怖っ!
「えーっとこっちだったかな……」
(あの人に聞いてみるか)
「あ、あのすみません!」
「はい?」
「あの、この近くにアパートってあります……よね?」
「すみません分かりません。急いでるので……ごめんなさい」
「え……あ、ちょっ……」
ヒュウー……
(うそやん)
「や、やっと着いたっ……!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ふぅ……)
「いやほんと疲れたわ!」
┈すみません分かりません。急いでるので……ごめんなさい┈
(あの人全然急いでるように見えんかったし……なんでなん?)
モヤモヤと心に渦が巻いた
(うわぁ……!)
外に出ると、歩きながらスマートフォンを見ている人ばかりだった
「えっ……」
(今画面見ながら人避けたよね……!?)
「すごっ!?」
(ていうかスマートフォン持ってる人ばっかりやし……私がおかしいんかな……)
遠い知らない世界
新幹線で2時間の世界
そこは面白くて
楽しくて
素敵な世界やと思った
でも
私の知らない
裏を知ってしまったような、
罪悪感があった
上手くいかなくたっていいから。同性だからってなに好きなんだからいいじゃん
「さなちゃーん!」
「やっほー」
「ねぇねぇ今日さー」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(話しかけないでこっちみないで名前呼びしないで 好きになっちゃうじゃん)
「○○さん今日時間あるー?」
「んー?あるよー?」
「遊び行こー!」
「おっけーいいよー!」
(……)はぁ
パー パー ダンダカダンッ ピューパー
「24符がよく分かんないんだけどさなちゃん分かる?」
「え、っと……わ、分かりやません」
「……そか。ごめんね!」
「ねー○○〜!ここわかんなーい」
「んー?どこどこー」
「うるさいな」
「……え?」
「……あっ」
「さな……ちゃん?」
「ご、ごめんなさいっ」
「はぁ、、はぁ」
(なんであんなっ)
「っう、うわぁぁあ〜」
(バカバカバカ!)
「うぁぁぁ〜」
「さなちゃん……?」
(はっ)
「……ゆあ……先輩……」
「大丈夫?」
「あの……」
「うん」
私先輩のこと……
「好きです」
上手くいかなくたっていい
「……え?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さなちゃん!」
(先輩……)
「あのとき気持ち伝えてくれてありがとう!約束通り……」
「こんにちは」
「……大切な人が出来たから紹介したよ」
「……」
(ふふっ)
「おめでとうございます!先輩幸せそうで良かったです」
「……ありがとう」
上手くいかなくたってよかった
1番嫌なのはモヤモヤすること
これで良かった
気持ちは伝えた方がいい
そう思った