誰よりも、ずっと#54
静玖ちゃんへ
あの苺の日から丸々四年経ちました。
元気にしてますか?最近通話できてないよね。しーちゃんの声聞きたいな。この前話してくれてたイラスト可愛くて上手だったよね、しーちゃんが好きなアーティストのファンアートすごく可愛かった!しーちゃんももちろんかわいいよ!
これまでのお友だちの誰よりも、ずっと私のことを理解しようとしてくれたのすごく嬉しかった。ありがとうね。私にとって最高の親友だよ!
可愛い便箋買ったから久しぶりにお手紙書いてみました。また苺食べようね。
お手紙って今となってはちょっと恥ずかしいなって思ったよ。また遊ぼうね。
柚伎
沈む夕日#53
また今日もオレンジ色の空に変わって、校庭に広がった声がより大きくなった。私は新しい環境に慣れるのがどちらかといえば得意な方でガンガン話しかけちゃうタイプなんだけど、気づけば教室には私ひとり。
私は帰宅部を選ぼうか弓道部にしようか迷っている。どうして迷っているかというと部活に入ったら沈む夕日と校庭からの声が聞けなくなっちゃうからで…。私は放課後のこの時間が好きでその声をBGMにして読書をするのも好き。だから迷っているの。
星空の下で#52
なんだか星空って見てるだけで頑張ろうって思う。一つ一つが必死に光って存在を知らせてくれる。どれだけ嫌いとか諦めたなんて言って勝手に一括りにして記憶のゴミ箱に捨てるけれど、やっぱり忘れきれなくてまたゴミ箱を漁ってしまう。一度良いと思ったものはずっと輝いて見える。まるで星みたいだとそんなことを星空の下で思った。
それでいい#51
私はいつもあなたを心配してしまっている気がする。
無意識のうちに私の心をあなたへ配っている。
あなたはいつも「早くいなくなりたい」と自分を下げることばかり言う。いなくなったって何も得られないのに。私は今のあなただからこそ一緒にいようと思ったし、大切にしたいと思う。
私にはそのままでいいと言ってくれる。私だってあなたにもそのまま、あなたのままでいてほしいと思う。私の大切なあなたのままでそれでいいんだよ。それが一番の願い。
大切なもの#50
大切なものって目に見えないってよく言われるけれど、
それって半分本当で半分ウソだと思う。
ウソは少し言い過ぎな気もするけどなんかね、大切なものって近くにあったり近くにいたりするから気づけなかったりするんだと思う。
だから、周りにいるお友だちのこと家族のこと大切にしてあげてね。