「声がきこえる」
声がきこえない。
君からの電話がなくなった。
あの出来事があってから、君は変わった。
私も少し、色々と考えた。
私はあれから、世界を見る視点が変わった。
世界が優しく見えるようになったのだ。
そして、私の気持ちはメロディになり、詩になる。
君が教えてくれた、音楽。
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LINEの返事もあまりなくなった。
でも、声が聞きたい。
少し仕事が忙しいという。
君は仕事が終わったら連絡するからという。
信じて待ってみる。
だけど、寂しい。
やっぱり、会いたい。
声だけでもききたい。
声だけで、落ち着く。
その声を聞くだけで私の心はすっと、落ち着く。
既読だけ残るLINE。
無言の声がきこえる。
無言じゃなくて、本当はあなたの声がききたい。
9.22
「大事にしたい」
彼と歩調を合わせてきたこの4年間の写真たち。
彼の表情。
彼との会話。
どれも大切な記憶。
いくつもの季節が巡り、重ね合わせ、その間にいろんなことがあった。
泣きたくなるような悲しい現実、仕事のシビアな現状、
崩れてしまった現実。
助けられ、そして、助け、待ってくれたり、待ったり…
歩調を、お互いに確かめ合いながら、ふたりで、歩いていく。
季節が巡るごとに、お互いの距離も近くなったり、でも、時に、分からなくなったり…
それでも、確実に言えることはお互いを知っていったこと。
好きな音楽、食べ物、番組、読む本、好きな写真、服のスタイル、過ごし方、アーティスト、美術、信念…
二人で公園を歩く。
二人にしか分からない間があり、言葉を交わして、幸せなひと時を過ごす…。
大事にしたいこと。
これからも、歩調を揃えながら、一緒に歩きたい。
I promise you walking together thought my life
when you are sad,sick,smile,shock and happy.
9.20
「時間よ止まれ」
彼の腕の中に包まれている時、私はこんなに、女の子だったっけと思う。
筋肉のある、逞しい身体に、温かい腕の中に包まれている時、守られている気がして、私は女の人だったんだって思ってしまう。
中学生の時、私は割と成績が良かったし、男子より強かった。なので、「守りたい」と言っている男子たちの言葉に、頭が?のクエッションマークだった。
時が過ぎて、私も、社会人になってしまった。
優等生だった、私も高校、大学、社会人になって、上をみれば、見るほど切りがなく、そして、挫折もたくさんしてきた。
10代は、差し置いて、20代から、ほぼほぼ恋愛してきてなかった私の33歳にしてできた彼とのお付き合いは、もう大分、大人の恋愛だったし、学ぶことの多い、そして、二人で育んできたような、恋愛だった。「守られる」感じがしたのも、彼と付き合って初めての感じだった。
あんまり、意識はしたことがないのだか、私たちは、6歳差。だから、彼にリードされて、私がついていく喜び。
三歩下がって、ついていくって、今どき流行らないかも知れないと思うのだけど、彼の職業的にも、なにか、心のなかでは、私は彼を尊重して、尊敬しているので、そんな心づもりでついていく。ランチや、ディナーも、センスがよくて、それでいて、肩ひじはらない、居心地良さそうな、お店を選んでくれるので、初めての「守られて」いる、そんな気持ちになる。
彼との愛する時間のあと、いつも、たくましい腕の中で包み込まれて、私はとても、“守られてる”女性になってしまう。
包み込まれている。
世間の中では、強くないと、生きていけない。
でも、彼との話しと言葉と腕の中だけは、私は無防備で、非力な女の子で、守られるのが、嬉しい、少女になってしまう。
温かい腕の中で、包み込まれているとき、「このまま時間が止まればいい」と、思ってしまう。これまでに、感じたことのない、幸福感に包み込まれてしまう。
そして、腕の中でキスしたり、たわいのない会話をしたり、じゃれあったり、手を重ね合わせたり…それは、幸せ極まりない。
そして、私達二人の趣味は音楽鑑賞。
二人で一緒に聴いて、彼が、いい曲だったといって、私も素敵な曲だった、と、共有できるのも嬉しい。いい曲だったね。そして、ふたりは、静かに手を繋いで、散歩する。二人の間にある旋律を、演奏するかのように、歩く。同じ速度で、同じ温かさを、共有するかのように。
そして、彼にみつめられ、私も彼にみつめられるとき、私は願う――――「時間よ止まれ」
彼の腕の中だけお姫さまのような、少女になる。
そして、とっても、ありのままの私で甘えられる。癒やされる。
だから今のままで十分王子さまなので、たくましい王子さまでありつづけてほしいな。
私も彼に守られて、力をつけて、社会で、がんばるよ。
私をこれからも、守ってくれたら、嬉しい。
私もあなたを守れるように。
いつもありがとう。
2022.9.20