スリル 11.12
「心霊スポット行かない?」
突然、咲希がそう言い出した。
私達は普段学校でも、私を含めた3人で仲良しグループで行動している。
そのうちの1人が咲希だ。
結局ほか2人が行きたそうだったので私もOKした
当日行ってみると、やっぱり妙な悪寒を感じた。
長めのトンネルがあるのだが、奥に行けば行くほど、鳥肌がたっていく。
何処後の「スリル満点!ジェットコースター」だの、アスレチックだの、そんなのより怖かった。
ここに来ることがホントのスリルを感じた気がした。
トンネルをぬけた先で写真を撮ろうと言うことで、4人で撮った。
みんなで、「これ、人みたいじゃない!?」など、心霊写真ではないかなど、話していた。
まあ、ほとんどが それっぽく見えるだけ のモノだと思うが。
その後、帰ってきて撮った写真を改めて見てみた
そこにはトンネルと、私達4人の立っている姿がしっかりと見えていた。
そして、拡大してみると手の様なものが見えた気がしなくもない。
まさか、ほんとに心霊写真が撮れた
…なんてね
飛べない翼 11.12
人には誰しも輝ける才能がある
これはただの綺麗事に過ぎないと思う。
たとえ常人よりも上でも、上には上がいる。
才能という翼をもって、誰もが羨むように飛ぶ奴と、翼を持ちながらも飛ぶことのできない人。
まあ、それが殆どだと思うけど。
大きさも色も関係ない
どんなに望んでも、だめな奴は駄目なんだよ
上にかないっこない
結局生まれつきのモノさ。
ススキ 11.11
「先輩、好きです」
私は今日、ずっと想いを寄せてた人に告白した。
返事は「NO」でも「YES」でもない。
一旦待って欲しいとの事だった。
その後、家に帰ったが気になりすぎてまともに居れない。
もし断られたら私はもう、立ち直れないかもしれない。
それぐらいほんとに好きなの。
気持ちを落ち着かせるために散歩に行ったの。
もう夜で、当たりは暗い。
ちょっとした、人気のない公園。
ここは私のお気に入りの場所。
ススキが生えていて、ここに来るとなんだか落ち着く。
そんな景色を眺めながら、「恋」と言う呪いを唱えた。
脳裏 11.09
脳裏に焼き付くこの記憶。
何度消そうともまた這い上がってくる
なにもかも捨て去りたい
もう赦してください
意味がないこと 11.08
「ただいまー」
返事はない。
親は今、どちらも外出中みたいだ。
今日は金曜日。
だらだらしようと部屋に行った。
しばらくして親が帰ってきた。
それから数十分、急に部屋に入ってきて
「勉強しなさい」
だってさ。
確かに勉強しないとテストヤバイし、将来の為にもしないといけない。
けど、今日くらいだらだらなんもしたくない日もある
そんな時に勉強しろだの言われてもやる気が一切起きない
ゲームしていると目が悪くなるだの、友達と遊んでると門限だの、推し活とかしてても、「いつか、降りるんだから意味ない」だの
いちいちほんとうるさい
私にとっては全部「意味のあること」だから
たまには、意味がないことしてもいいでしょ?