ススキ 11.11
「先輩、好きです」
私は今日、ずっと想いを寄せてた人に告白した。
返事は「NO」でも「YES」でもない。
一旦待って欲しいとの事だった。
その後、家に帰ったが気になりすぎてまともに居れない。
もし断られたら私はもう、立ち直れないかもしれない。
それぐらいほんとに好きなの。
気持ちを落ち着かせるために散歩に行ったの。
もう夜で、当たりは暗い。
ちょっとした、人気のない公園。
ここは私のお気に入りの場所。
ススキが生えていて、ここに来るとなんだか落ち着く。
そんな景色を眺めながら、「恋」と言う呪いを唱えた。
脳裏 11.09
脳裏に焼き付くこの記憶。
何度消そうともまた這い上がってくる
なにもかも捨て去りたい
もう赦してください
意味がないこと 11.08
「ただいまー」
返事はない。
親は今、どちらも外出中みたいだ。
今日は金曜日。
だらだらしようと部屋に行った。
しばらくして親が帰ってきた。
それから数十分、急に部屋に入ってきて
「勉強しなさい」
だってさ。
確かに勉強しないとテストヤバイし、将来の為にもしないといけない。
けど、今日くらいだらだらなんもしたくない日もある
そんな時に勉強しろだの言われてもやる気が一切起きない
ゲームしていると目が悪くなるだの、友達と遊んでると門限だの、推し活とかしてても、「いつか、降りるんだから意味ない」だの
いちいちほんとうるさい
私にとっては全部「意味のあること」だから
たまには、意味がないことしてもいいでしょ?
あなたとわたし 11.07
「わたしたち絶対、ずっと友達だよね!」
いつの日か話した元親友との言葉だ。
名前は紗理奈。
小学生6年から中学で仲の良かった子だ。
一緒に話したり、帰ったり、放課後遊んだり
ほんと仲が良かった。
でも、ある日を境に私達の仲は決裂した。
最近は些細なことからだった。
私のクラスでは頻繁にイジメまがいなことがよく
起きていた。
その主犯格の人が「私が紗理奈の悪口を言った」
というものだ。
もちろん私はそんなこと言っていない。
でも、最近あったすれ違いとこれが重なって私達の関係は修復出来なくなった。
その後、嘘だということが広まり誤解は解けたが
如何せん、事件のあった後だ。
気まずいに決まってる
結局その後も仲がなおることはなかった。
あの子が居なければ、あなたとわたし
今も仲良かったのかな。
柔らかい雨 11.07
今日は雨が降ってる。
ちょうど出掛けようとしていたから、
いい迷惑だ。
でも、ずっと行こうと思って言っていなかったから、さすがにそろそろ外に出ようと玄関を出た。
なんだ、思ったより小雨じゃん。
良かった、もっと降ってるのかと思ったから
少し憂鬱感が抜けた。
やることも終わり、家に帰ろうとしたら
突然、声をかけられた。
振り返ったら、学生時代の友達だ。
ここしばらく会って居なかったため、なんだか
懐かしい気持ちになった。
あのまましばらく話して、途中で別れた。
今日はこんな雨だったけど、いつもより気分が
良かった。
普段は鬱陶しい雨の音が今日は柔らかく聞こえた