残酷さの証明は
時に、当たり前のように

ただ
そこにあった

痛みとか
苦しみとか

そんなモノすらも
透けなかったその背中

僅かな違和感
それを看過した自分

今度こそ
おえるのだろうか

悲しさは時に

ありふれていた

どうでもいいことを
いつまでも、話していたかった

それが
我儘だって分かっているけど

ペトリコールが
悲しみのスパイスになって

真っ赤な目は
貴方には見えないから

その思いは
いつまでも透過したままで

切れそうなそれを
一生懸命に引き伸ばす

終わりがあるなら
それは空虚

それは
無駄になるから

真っ赤な糸も
青い糸も
ありはしない

滑稽な
一人芝居

細い細いそれは
切れてしまったのだろうか

見えなくなっただけ？

こっちの角は
飛び出し注意

あっちの道は
公園への近道

記憶の中には
確かに居たはずなのに

自分が居ても
貴方が居なくちゃ

それは
正しい記憶じゃない

正しい
思い出じゃない

忘れ物を取りに帰るように
本当に必要になったら

ほんの僅かでも
そこにあった記憶を

忘れないでいて欲しい
　
もしも君が
まだ、思っているなら

いつかまた
会えると信じているから

今は
どこでもいいから

ただ
生きていて欲しい