勘違いも甚だしい
そんなラストを眺めていた
傍観者ではなかったが
登場人物ですらなかった
残酷な程に
赤の他人だった
一周目は
友人だった
二周目は
同僚だった
三周目は
教え子だった
そして、四周目で
友達に戻った
だけど
どれもが幸せではなかった
それは何故か
分かっている
自分という邪魔な存在
自分の所為だった
今日は五周目のラスト
あなたの結婚式
結婚して幸せなラスト
それが物語のテンプレートだ
最期に一言だけ、
ありがとう
今まで恋人になってくれて
幸せになってね
きっと君は
僕達の神様なんだ
君がそう望んだら
必ずそうなる
君は
何処から来たんだろ
この闇を君が
照らしてくれる?
そうじゃない?
きっと君は
闇すらも愛してるんだたね
展開を求める
この小さな箱庭には
闇しかない
だから
君という
そういう存在が
強いのかなぁ
君が居なかったら
って常に考えているよ
どういう意味かって?
そういうところだよ
無くなったら人が死ぬ物
それは愛だとか心だとか
ふんわりとしていて
かなり現実的だ
じゃあ
無くなったら
確実に人が死ぬ物
それを考えたい
でも
それを無くすのは
非現実的であり
机上の空論だ
それに
そこまでの怒りが
人に対してあるのだろうか
…あるのかもしれない
神様は
『人』に無くてはならない物を
どうやって決めたのだろう
一つだけ知れるなら
それが知りたい
植物と人は対になって
息をしているのだから
記憶の海
この波は
いつか、何かを連れてくる
それは
明日かもしれないし
永遠に無いかもしれない
その果てが
終わりであることを
確信出来たのなら
思い出す
なんて恐怖もないのに
海は優しく
そして、許容してしまう
それは
間違いなく、自分の性だ
ありもしない
悪夢だって言ってくれれば
そうしたら
それはただの夢なのに
現実じゃ
トラウマじゃないのに
君だけは
僕を理解してくれる
そんな
妄想めいた確信があった
現実はきっと
そんな事はなくて
互いに理解し合うだけじゃ
どっちも倒れる
そんな危ない
綱渡りのような関係性
でも
それが丁度良かった
虚しくなるほどに
私は君以外を信用してないから
僕はその確信を形に出来ず
正せないから
ただ君だけを
護りたい
そんな我儘を
言ってもいい?