遥遊

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6/19/2025, 10:37:30 AM

雨の香り、涙の跡


やがて雨になる…わかっていた

晴れ渡る空が怖かった

取り止めもない不安がいつも

私の中に渦巻いて

あなたを信じられないわけじゃない

私の幸せが信じられなくて

頬を濡らす涙を隠すために

雨を待ってた

雨の香りが微かにする

手を差し出し空を抱きしめた

6/18/2025, 10:56:56 AM




だれかとだれかを繋ぐ糸

手繰り寄せては

絡んでもつれて

赤い糸なんていうけれと

この目には見えやしない

確かなものなど分かりはしない

がんじがらめにもがいて足掻いて

いつか私だけに繋がってる糸を

見つけたい

どんな色でも引き合う糸は

やがてこの手の先に出逢うべき人を

連れてくるから

6/17/2025, 11:24:07 AM

届かないのに


何度も何度も叫んでた

何年経っても繰り返し

いっそ忘れられたなら

いっそ心が壊れてしまえば

涙が涸れた今でも

こんなに苦しんだりしない

臆病者の不完全燃焼

化石のようにカタチを変えても

声に出せなかった言葉は

疼くばかり…

届かないけどせめて

こんな月夜の下でだけは

伝えたかったあの一言

風にのせてみるの

6/16/2025, 10:12:34 AM

記憶の地図


辿り着けるだろうか

懐かしい景色に

心がのぞむ穏やかな場所に

まだ一度も目にしたこともない

まだその場所の名前も知らない

でもいつも

呼ばれてる…そんな気がしてた

私の魂が導く場所

真実の私が手招きする場所へ

長い長い時を超えながら

描いた記憶の地図を辿って…

6/16/2025, 3:53:17 AM

マグカップ


窓辺にひとつ

赤いマグカップ



いつも一緒に並んでた

色違いの相方とお別れ

寂しいような…でも

朝日を浴びて光ってる

捨ててしまうにはまだ愛しくて

でも思い出を引き摺る気はないの

自分で決めたことだから

いつかは振り向くこともなくなるから

新しい私になる為に

昨日までの私を忘れない

この小さなマグカップに

小さな種を蒔いて育ててみよう

やがてカップの中だけじゃ収まらない

広い世界に希望の苗を植え替えて

風に向かいまた雨に晒されて

生きてく私になれた時

この小さなマグカップに

ありがとうとサヨナラをしようか

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