#静寂に包まれた部屋
この四角い小さな部屋
何も無い
ただガラス一枚で
外界から隔絶された世界
色も景色も光や風の揺めきも
人の流れも見て取れるけど
ただ音のほぼ無い世界
そしてこの中に私がいることを
誰も気づきもしないのだ
私はただこの中で
全てを感じるだけ…
自分の想像する世界と重ねてるだけ。
傷つくのが怖いんじゃない
これ以上何かを傷つけて
自分を嘘で塗り固めることに
疲れただけ
静寂の中でもまだ騒つく心
叫びだしたい…
そんな自分の唇を強く噛んだ
#別れ際に
黄昏れ時は淋しくて
恋しい人に会いたくなる
二人でいても寂しいならば
いっそサヨナラを…なんて
揺れる心を笑顔で隠して
言えない言葉抱きしめてる
昨日のサヨナラは
ホントはまたね…のサヨナラじゃなかった
キミはいつものことと
また明日ね…なんて笑って手を振って
微笑んだあと
背中を向けた私の涙
知りもしないで
明日は言えるかな…
サヨナラする前に言えるかな
淋しくてしかたないんだって
#通り雨
みんな空なんて見上げもしないで
駆け抜けてゆく
足元を濡らすよ
捨てきれない悔しさを
洗い流してくれないか
堪えきれない涙を隠してくれないか
今なら誰も気づかない
今ならほんのひとときの
孤独の世界の中で
素直な自分を出せる気がして
通り雨
ひとりぼっちは嫌いじゃないんだ
#秋🍁
空高く
燃ゆる秋
黄金色の光の波に揺られ
クラクラと目眩がするほどに
鮮やかな彩りに満たされて
やがて風に舞いながら
白い季節を呼び寄せる
どちらつかずの短い時間の中で
浮かれていた私をまた試すのね
一歩先を少しだけ見て進めと…
自分を見失なうなと。
心を揺らす秋
やがて来る白い世界にも
温もりを忘れないように思いを
温めて優しさを抱きしめて
#窓から見える景色
額縁の外に
広がる世界は
色を変え時と共に移り変わる
そこには何ひとつ
同じものはない
そこに置き去りにしたものは
心だけで
やがて消えて記憶の中に
思い出として残るだけで
窓を隔てた外の世界から
私はどう映っているのかしら
外から見える私はどう変わっているのだろう
今は秋 儚さと鮮やかさの中で
ふと感じる寂しさに
窓の向こうにキミを思うのは
いつまでも消えない
愛しさの中の景色