遥遊

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9/25/2023, 7:53:06 PM

#窓から見える景色


ガラス越し

いくら手を伸ばしたところで

私の世界は閉ざされたまま

それでも刻々と

景色は変わってゆく

この透明な檻を

この微かに冷たい戸張の向こうから

何かが手招きするように…

あの煌めいて見える世界は

私の弱さを嗤う

9/24/2023, 10:47:33 AM

#形の無いもの


ホントに大切なものって

目には見えない

手にとって見せることもできない

だから

ついつい忘れてしまうことがある

おざなりにしたことの

言い訳にしてしまったりする

無かったことにしても

自分の中ではその無かったことにした

ものに囚われて生きなければ

ならなくなったりする

何が大切かなんて本当はわかってる

自分の弱さを見抜かれたくなかっただけ

私の中にある確かなもの

あなたから届けて欲しい

大切なもの

感じて欲しい

感じていたい

小さな幸せ

小さなまごころ

微かな温もりに包まれたい夜

9/23/2023, 11:03:43 AM

#ジャングルジム

夕暮れ

ひとり

家路に向かう友達を見送って

いちばん星を待ってた

ジャングルジムのてっぺんは

僕の夢見る世界の一部

暮れてゆく街並みに

帰るはずもない人影を待っては

寂しくない…寂しくなんかないと

自分に言い聞かせてた

あれから何故だろう

待つことを諦めてしまう…

あの日見上げた空も星も

さして変わりはないはずなのに

自分だけが変わってく

もう上がることもないジャングルジムも

街の風景の一つになってしまった

9/22/2023, 10:43:25 AM

#声が聞こえる


四方張り巡らせた

白い壁

自分で創り上げた

誰の目にも見えない壁は

もうこれ以上傷つきたくない

私の砦

笑顔で取り繕いながらも

何も信じられずに

ため息をつく…偽善者

誰か言葉をください

誰か私の名前を呼んで

私の心をとかす言葉をください

壁の向こう

懐かしい音?懐かしい声?

心を揺さぶる声…が聞こえた気がした

抱きしめられたような

泣き出してしまいそうなほど

愛しいキモチがあふれてる

探してみようか

叫んでみよう

こたえは見つからなくても

愛する…なんて忘れてた

哀しい思いを忘れるために


聞こえて来ませんか?

魔法のこえが

迎えに行きませんか?

おきざりにした

魔法の言葉を

手に入れる旅に…

呼んでる 呼んでる

聞こえる 聞こえる

今 壁に耳をあてながら






9/21/2023, 10:51:06 AM

#秋恋

鮮やかに

燃え尽くすほどの思いは

肌をかすめる涼やかな風も

花を濡らすそぼ降る雨も

美しく記憶の中に焼きつける

恋に焦がれた

それだけの恋だったとしても

あの優しさに包まれた季節の

温もりは消えはしない

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