耳を澄ませて自分の出した音をよく聴いて
速くても遅くても1音1音丁寧に　
書いてある音にいらない音なんてないから　全ての音に意味があるから
ひとつの音も疎かにしないで　歌って　表現して


「君だけのメロディ」

全然興味のないバンドの曲　ピアノソロ部分が長くて美しいけれどほとんど聴いた事はない

それをミスなく心を込めて弾けるように一生懸命練習する

約ひと月後のあなたが生まれた日のために


「Ｉlove」

週末の雨に　行きたかった動物園も諦めていつものゲームセンター
いつの間にか暗くなった静かな車内に　朝から続く雨の音だけが響いていた


「雨音に包まれて」

眠っているあなたは
鼾を掻いていても涎を垂らしていても時々長く大声で唸っても
どんな仕草も「美しい」

特に必要とされるわけでもなく
何かに秀でているわけでもない
ただ漫然と毎日を過ごしているだけのわたしを
生み出して生かしておくのはなぜだろう

いつか何かに誰かに必要とされる日が来るのだろうか

「どうしてこの世界は」