お母さんと手をつないでお医者さんへ
今日はどうしたの?と言われるくらいの常連だったわたし
帰り道いつもの小さなスーパーでお菓子を買ってもらって外に出てすぐ袋を開けて
小雨の中 また手をつないでお家に帰る
「傘の中の秘密」
新しい土に数種の野菜の種を蒔く
掃き出し窓の外にはグリーンカーテン用のゴーヤ
夏が近づくと草取りも水やりも億劫になるけど
細やかな収穫のためには必須
多少の雨は日差しと水やりからわたしを助けてくれる
「雨上がり」
一人っ子のイメージは
わがままとか マイペースとか 何でも買ってもらえて一人占めできるとか
よく言われるのは 兄弟いなくて寂しそう
第二子を授かった人は悪気なく 一人っ子はかわいそうだから二人は欲しかった と言った
きょうだいはいなくても 環境的に周りにたくさんの同年代の子どもがいたわたしは 何かにつけ皆と競争しながら育ったので とても負けず嫌いで世間が抱く一人っ子のイメージとは違う大人になった
だから「勝ち負けなんて」わたしにはすごく大切な価値観
一人っ子はかわいそうと一人っ子に向かって言う人の神経は今もわかりません
かわいそうだと思われていたんだなーとその時知ってから そう思われながら付き合うのは嫌だったので疎遠になりました
朝目覚めて母親にお城に連れて行かれ 一人で王様に初謁見
行方不明の父親の代わりに魔王を倒せと50ゴールド渡され必要最小限の装備しか身に着けていない全員レベル1の仲間ともちろんレベル1の自分で魔物だらけの街の外へ
やっと魔王を倒したとお城へ凱旋したら別世界の魔王の存在が明らかになり休む間もなく謎の大きな穴に
旅立ちの日は16歳の誕生日だったのに
「まだ続く物語」
お正月らしい風景が見たい
そう言うあなたと白鳥が飛来する大きな湖に来た
元日
曇りだったけれど寒くて寒くて でも観光客は沢山いて
100円で買える鳥の餌を持ってできるだけ遠くへ撒いて 一生懸命啄む白鳥やそれより多い鴨たちを笑顔で眺めていた
今年の冬も飛来する鳥たち
わたしたちも また
「渡り鳥」