ご近所さんで火事との連絡で警戒しながら帰宅

いつもは静かな住宅街が騒然として車も人も倍以上
早めの鎮火と大きな怪我人が出なかったのは不幸中の幸い

我が家の中はしばらく煙のにおいが立ち込めていた


「風が運ぶもの」

どこに行きたい？　何食べたい？
何がしたい？　今度いつ会える？

わたしのことすき？

「question」

また後で
また明日
また来週

またいつか

「約束」


不確かなあなたはどれ

最後の日のことはあまりはっきり覚えていない

友人のお母さんが挨拶をして涙していたけれど
当人たちは翌日の試練を控えて泣くどころではなく今更単語帳をめくる人も

静まり返った空間でお腹がなる音も聴こえて緊張感もなかった

外へ出て　どちらかと言えば苦しかった生活に別れを告げた事が清々しく
ありきたりなデザインのスカートの裾を翻した


「ひらり」

穏やかで優しくて物静かだったはずなのに
たった一言でわたしを全否定して顔も見ずに一方的に離れた

あんな不誠実なモノを信じていたなんて
あの頃のわたしは


「誰かしら？」