これからも、ずっと
夕暮れの音楽教室。吹奏楽部の活動が終わった空間には静寂が広がっていた。
今ここにいるのは私と君だけ。他に誰もいない。
なんだかこのまま帰るのも惜しくなって私は今しがた仕舞い込んだトランペットを取り出した。一緒に帰る支度をしていた君は少し驚いて私を見る。それに構わずトランペットに音を吹き込んだ。
ひと昔前に君と一緒に聴いて歌ったJポップ。ノリで吹いてみたけど中々上手く演奏できていると思う。君は笑い自分の楽器を取り出して私に続いた。
夕暮れの音楽教室に響く私と君の懐メロ。
あと何回一緒に演奏できるだろう。
これからも、ずっと
そう祈る2人だけの演奏会。
星が溢れる
平原の湖
水面に映るのは空から溢れこぼれ落ちた星々
そっと掬って空に帰ることができるように両手で力の限り振り上げる
星は帰ることができずに水面を揺らす
諦めて水筒を開けるとそこにも星が溢れていた
『一緒に行こうか』
水筒の中身を一気に飲み干す
瞳に星を映して歩き出す
これはみんなの夢なのだ
そして自分の夢
少しずつでもみんな空に帰ることができるように
歩いていこう
Love you
好きなんです
どうしようもなく
私が隣にいなくても
あなたが生きている今日を過ごせるなら
それだけで私は幸せです
お幸せにね、おめでとう
太陽のような
手を握ってくれた
あたたかい言葉をくれた
明日を照らしてくれた
希望を持たせてくれた
冷え切っている自分の隣にいてくれる
太陽のような人
その熱さに何度助けられただろう
今度は自分が助けられるように
眩しい太陽のような君に自分もなりたいから
一緒に行こう
今日にさよなら
嬉しかったことも悲しかったことも辛かったことも楽しかったことも全部ぜんぶ今日に置いていこう
明日、昨日を思い出せるように
幾年後こんな日もあったなと思い出せるように
一期一会の今日を全力でいこう
お疲れ様、ありがとう