君と手を繋ぎ歩く。
寒い夜も2人いればへっちゃらだね、なんて。
いつまでもこのときめき、帰らないでいて____。
気づけば僕が見ていたのは、薄暗い蛍光灯だった。
いつの間に、もう日が暮れていた。
クリスマスってこんなに静かだったっけ。
どうにも、君のいない聖夜はいつもの夜より辛いみたいだ。
君のことばかり頭に浮かんでは消えゆく空っぽな時間。
現実、そんな甘くないんだ。
まあそんなもんかと諦める僕、ああ、なんて可哀想。
#イブの夜
(暗い内容を書いてしまいましたが、最後まで読んでくださったあなたに素敵なクリスマスが訪れることをお祈りしています🍀)
きづけば辺りが薄暗かった
みんなとはしゃいだ雪の日のこと
がっこうの鐘の音さえも
こおってしまう雪の日のこと
いまはもう戻らぬその時は
しろい雪とひかってた
いっしょにきらきらひかってた
#放課後
一面に咲く薔薇の花。
花が遥か遠くまで咲いている。
香りが遥か遠くまで届いている。
皆が“綺麗”と呟く中、涙がぽつりと落ちた。
一人、泣いている。
悲しいわけではないのに、何故だか苦しい。
苦しくて、苦しくて、一人泣いている。
どうして、どうして、と叫ぶ心は誰にも届いていない。
その涙は誰にも届いていない。
寂しい涙なんだよ。
#花畑
僕は、どんなに苦しいときでもずっと我慢してきた。
自分の時間や体力を削ってでも頑張ってきた。
「誰かのためになるならば」と言い訳をしながら。
我慢していれば、きっと先に光が見えると思っていた。
まだ誰も見ぬ、素晴らしい光が。
でも、それって結局は自分のためなのでは と気づいた。
まだ見ぬ光を誰かに見せびらかしたいだけなのでは と。
その瞬間、「僕」というものが崩れた。
「僕」は完璧じゃ無かった。
もろくて、細かくて、少し冷たかった。
#誰かのためになるならば
小さい頃、自己紹介で
“ピンクが好き”
と言ったら、
“女の子みたい”
と笑われた。
どうして色で性別が分けられてしまうの?
どうして僕は笑われてしまうの?
そんな事を思いながらたくさん泣いたあの日の夜を今でも覚えている。
いつだって僕は自分らしくいたいだけなのに…。
#好きな色