宝物
私の宝物
それはアルバム
アルバムを見るたびに
昔の自分を知れる
いわば私の勉強だ
私の宝物
それは古くなったノート
古くなったノートを見るたびに
「私、頑張ってたんだなー」と
懐かしげに見れる
いわば私の本だ
私の宝物
それは家族
家族とハグをするたびに
心がとてもあったまる
悲しい時も辛い時もそばにいてくれる
いわば私の
世界一の宝物
キャンドル
そっと私のキャンドルに灯った
赤い火
最初はとても小さい日で
何かがあったらすぐ消えそう
だからそっと覆いを作ってあげる
ちゃんと思い込ませるために
火がついてから1ヶ月
もう覆いも必要じゃなくなった
次は相手の火の大きさを探る
私に対しての火の大きさを
火がついてから1年
いまだに火の大きさがわからない
聞いてみたいけど勇気が出ないな
火がついてから2年
そろそろ相手の火を大きくするための
仕事をしなきゃ
私のことをどう思っているのかの火を
大きくしなきゃ
もう彼とのお別れの時間
彼の火は大きくできたかな
私の火は小さくなってないかな
勇気を振り絞って
このこと言わなきゃ
「あ、あのっ」
「はい」
「私ずっとあなたのことが」
「ちょっと待って。そっから先は俺に言わせて」
私たち2人のキャンドルは
互いに近寄りながら
火を大きくさせていった
たくさんの思い出
たくさんの思い出が詰まっている
そんな場所が最後の時
もうお別れしてしまう
みんなで遊んだ
みんなで笑った
みんなでご飯を食べた
たくさんの思い出が詰まった
この場所
新しいところに私はいってしまうけど
また誰かが新しい
たくさんの思い出を作ってくれるよね?
そんなことを思いながら
どんどん小さくなっていく
あの場所
車窓から見えた私の家は
こじんまりと
「いってらっしゃい」
と言っているような気がした
冬になったら
冬になったら
何をしよう
冬になったら
スキーをしたい
ふかふかな雪の上で
自由に私は滑る
冬になったら
何をしよう
冬になったら
友達と雪合戦をしたい
たくさんの友達に
囲まれながら
たくさんの雪を投げ合う
冬になったら
何をしよう
冬になったら
お餅を食べたい
こたつに入りながら
あんこときなこのお餅を食べる
冬になったら
そんなことをしたい
でも私は
狭い個室の中
足が動かず
友達もいない
食べ物も点滴だから
そんな夢は叶わない
ただ妄想をしながら
1日が過ぎるのを待っている
冬が来ても
ずっと
その冬が終わるのを待っている
子猫
私のお母さんは
とても暖かい
私のお父さんは
とても優しい
私の兄弟は
とても小さい
みんなでぎゅーってすると
とても暖かい
この温もりを忘れないようにしたい
あ、もう別れる時か
私の家族
私はこのショーケースから出る
また新しい家族と私は過ごす