涙 2025.3.29
毎日、音楽を聴く
彼の音楽がほとんどである
私を虜にして数年がたつ
話す言葉や声も魅力的で
いつかライブに行くのが夢になった
聴き始めた頃から大好きだった曲を
ライブで聴けたときは感動して
自然と涙が溢れてきた
そんな経験は初めてだった
だから、あなたの音楽はやめられない
小さな幸せ 2025.3.28
小さな幸せ
お気に入りのカフェで過ごすこと
コーヒーの香りが立ち込める店内
ショーウィンドウに並ぶカラフルなドーナツ
大きな窓から見える景色がお気に入り
窓の外では桜の花がぽつぽつと咲き始めている
常連客と見られる彼は
いつも窓際のカウンター席に
ひとりで座り本を読んでいる
窓枠が額縁となり
窓の外の景色と彼が重なっている
そっか、小さな幸せの正体は
カフェとコーヒーと彼なのかもしれない
春爛漫 2025.3.27
休日の午後
携帯も財布も持たず
ペットボトルの水だけを手にして家を出た
うららかな日差しを感じながら
春爛漫の河川敷を歩く
花が咲き誇り、風が気持ちいい
穏やかな川の流れに耳を澄まし、目を閉じる
遠くで電車の通る音が聞こえる
いまは何もかも忘れて
軽やかに目の前にある春を探しに行こう
七色 2025.3.26
見せたい景色があると連れてきてくれた午後
出発した時は晴れていたのに
雨が降り出しそうな雲行き
あなたは申し訳なさそうに苦笑い
山頂からの絶景は雲が立ち込め何も見えなかった
残念そうで、悔しそうで、寂しそうな目
そんなに落ち込まなくてもいいよ
握っていたあなたの手に力が入る
あなたの気持ちに応えるように
雨が止み晴れ間がのぞく
大きく綺麗な七色の虹
記憶 2025.3.25
記憶の中のあなたは
私よりも背が低く小柄で
いつも元気に走り回っている
友達思いの優しい男の子だった
年月が過ぎ
思いがけない場所での再会
私よりぐんと背が高く、声も低い
あなただと気付いたのは
あの頃と変わらない優しく温かい目だった
懐かしい思い出話で盛り上がり
あなたと目が合うたびに
胸を高鳴らせていた
クラスメイトだった頃のあなたのこと
今のあなたのこと
もっと知りたい