8/17/2024, 12:59:10 AM
好奇心に溢れて怖いもの知らず
たくさんのワクワクドキドキとともに
冷やひやしながら見守った日々
自分で失敗しなきゃ納得しない
大きな小さな失敗をたくさん重ねて
不器用にゆっくりゆっくり成長
いつの間にかたくましくなって
口癖は「何も心配いらないから」
何か役立つことしたいのにな
巣立つその時が来て
寂しい気持ちをどう閉じ込めよう
「何も心配いらないから」
今度はわたしがそう言って
振り返らずに飛び立ってほしい
好奇心も怖いもの知らずもそのままで
見たことのない遠くへ高く
自由に思い切り羽ばたけ
親指立てて笑ったきみが誇らしい
巣はいつもここにあるよ
「誇らしさ」
#484
8/15/2024, 2:15:56 PM
こんなに寒い夜
耳をマフラーにうずめて
缶コーヒーの温かさを手に
暗い海をじっと見つめる
寄せる波音だけ聴いて
世界にひとり
「夜の海」
#483
8/12/2024, 1:28:53 PM
君の奏でる音楽が
心と心をつないでくれる
君の指先から 身体から
溢れだす音楽が
空気を 時間を 心を満たす
胸を震わす旋律が
いつもわたしたちを
一つにしてくれる
「君の奏でる音楽」
#482
8/12/2024, 3:12:10 AM
切り絵の横顔 幼いわたし
麦わら帽子に揺れるリボン
まつ毛の下に
小さな鼻 くちびる あご
これわたし?
自分では見られぬシルエット
不思議な気持ちで見てたっけ
かわいいだろう?と目を細める父
どれも遠い日の思い出
「麦わら帽子」
#481
8/11/2024, 3:16:26 AM
映画みようって待ち合わせ
でも
岬行きの列車を目にして
ふたりで笑って飛び乗った
春の終わりの晴れた空
潮のにおいが待っている
終点降りたら茂みを抜けて
海へ海へ
道端にはカラスノエンドウ
ピンクの花と豆の鞘
大きな鞘をぷちんと取って
プープー豆笛鳴らして歩く
広がる海空 豆笛の音
ただそれだけの楽しい記憶
また行こう
ふたりで終点まで
「終点」
#480