tifon

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6/25/2024, 11:49:27 AM


出窓のポーセリン人形
麦わら帽子の少年が押す花車

花々の種類もかたちもさまざまに
小さな花びらの一枚一枚まで細やかに

なんて繊細で美しい
どんな人の手で どんな工程で作られたのか

自分もいつか
こんな美しいものを生み出せるようになれたらな




「繊細な花」

#451

6/24/2024, 1:00:50 PM



「夏がきた!」と喜べる


最高気温がめったに30度を超さないような


熱中症も紫外線も集中豪雨も心配ない


そんな夏がよみがえっていてほしい





「1年後」

#450

6/23/2024, 1:32:20 PM

知らないことばかり
初めてのことばかり
楽しいことばかり

どんどん歩く 追いかけると飛び立つ鳥
道端に落ちている 触るとジジジ暴れるセミ
踏めばカサカサ 風に舞い上がる枯葉
ある朝突然 真っ白な世界 冷たい冷たい肉球

今はもう 何でも知ってる
自転車の音 バイクの音 トラックもへいき
カミナリと花火はちょっと嫌だけど
いつも家族といっしょ 何も心配ない

最近仲間入りしたおチビさん
まだ何も知らないみたい
尻尾ふりふりついてくる
噛んじゃだめだよ 吠えちゃだめ

こっちにおいで いっしょに遊ぼう
楽しいことだらけだよ



「子供の頃は」

#449

6/20/2024, 3:42:12 AM

防波堤に並んで座る

日傘に入れば 波音が響いて

海を見つめる ふたりきり



「相合傘」

#448

6/18/2024, 2:05:07 PM

子どものころ 底なし沼に落ちた

実際には底なしではなくても
水と土の微妙な量のバランスで
泳ぐことのできない
もがくほど沈む恐ろしい泥沼になる

きれいな湧き水で知られる土地で
蝶を追っていた夏の日
池のほとりは水草が茂っていて
どこまで地面かわからないまま

踏み込んだ足がすっ、と吸い込まれた
ポチャンと水に落ちるのではない
泥の中にゆっくり沈んでいったのだ
頭は真っ白で声も出ない

蝉の声も消えた静寂の中で
身じろぎもできぬまま膝、腰、胸と
もう目を閉じるしかないような瞬間
対岸から駆けつけた父が引き上げてくれた

全身小さな浮草と泥まみれ
蝉の声が戻ってきても放心していたっけ

慣れぬ土地の池や沼、
どうか皆さまお気をつけて



「落下」

#447

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