未来を見たいとは思わないけれど
亡き父に母に　見てほしい


顔を見ることのできなかった孫たちの
育ち行く過程を　成人した姿を


気がかりだったろう、
わたしの未来が　穏やかであたたかいことを




「もしも未来を見れるなら」

#396

おにいちゃんが言ってたんだけど、
氷イチゴと氷レモンと氷メロンは
ぜーんぶ同じ味なんだって！

同じ味に、赤と黄色と緑の色と
においをつけてるんだって

だからね、目をつむって鼻をつまんで
そうやって食べたら同じなんだよ！

おにいちゃんが言ってたんだから
ほんとうだよ！



「無色の世界」

#395

春風の中散る桜に雪を想う　花吹雪


冬の青空から舞う雪に花を想う　風花


目前の光景に　

遠い季節を恋しく重ねる




「桜散る」

#394

何を奪われようとも
ひとは夢を見ることができる
何の道具もなくても
砂地に絵を描けるように

絶望の淵に沈んでいるときこそ
夢を思い描こう
大切な誰かの笑顔を　美しい夕焼けを
それは闇の中の灯し火

苦しい時こそ夢を見よう
小さな楽しみを喜びを
瞼の裏に描き出そう
それが命に、力になるのだから



「夢見る心」

#393

古い知り合い

あのころLINEもなかったし

携帯にPCに職場用アドレス

期待したけど繋がらない

話したい伝えたいことあるのにな
　
住所交換・年賀状交換

しなかったのが悔やまれる



「届かぬ想い」

#392