3/3/2024, 10:41:03 AM
父を亡くし母と二人暮らしをしていたころ
一緒に行った百貨店で 雛人形を買うのだと母は言った
もう私も成人してるのに今さら…?と思いつつも たくさん並ぶ雛人形を見ては いいお顔ね、着物の柄が素敵ね、などと楽しそうな様子に付いて歩いた
花びらの舞う屏風と小さな貝合わせの道具がセットになった木目込み人形が気に入った母は「これに決まり!」と言って買い求めた
その数年後に母も他界して 共に雛人形を眺めたのはほんの数回だったけれど
花の季節が巡ってくる度にあの時の母を思い出す
なぜ急に雛人形?と、聞かなかった問いに答えはない でも一緒に過ごす日々を大切に愛おしんでくれていたのだと感じる
季節を、母を思い出させてくれる優しいお顔の雛人形に 今年もありがとう
「ひなまつり」
#350
3/2/2024, 10:44:00 AM
昨日より今日が
今日より明日が
ほんの少しでも良い日でありますように
「たった1つの希望」
#349
3/1/2024, 10:18:26 AM
あり得ないってわかってる
でも ずっとここにいてほしい
100年も 1000年先だって
きみのいない世界はいやだよ
「欲望」
#348
2/29/2024, 10:29:05 AM
列車の窓を開けて行こう
菜の花畑に桃の花
少し冷たい春の風
明るい空と 遠くには海
文庫本を手にしたままで
うつる景色を眺めている
列車に運ばれ たたたんとん
心は軽く澄んでいく
「列車に乗って」
#347
2/28/2024, 11:10:08 AM
遠ければ遠いほど
思うのはあなたのことばかり
決して会うことのない遠い場所へ逃れて
会いたい帰りたいと願う
永遠に願いつづける
「遠くの街へ」
#346