11/17/2023, 10:38:07 AM
おそい夜明けと
鼻先を凍らす冷たい空気が
私の怠惰を許してくれる
「冬になったら」
#252
11/17/2023, 2:41:21 AM
遠く離れていることに
心は馴染み 痛みももうないけれど
悲しみは
繰り返しわたしの夢を訪れる
朝の冷たい雨のように
「はなればなれ」
#251
11/15/2023, 10:21:40 AM
ちっちゃい子はみんな
おおきい人と一緒にいるんだよ
手をつないだり
紐でつながってたり
ちっちゃい子のそばには
いつもおおきい人がいてくれるんだよ
でもね
しっぽが長くて ミャーって話す
あの子はひとりで歩いてる
ひとりで道を渡って
ピョンて塀の上にのぼって
すっごく不思議
とっても心配になっちゃうけど
あの子は全然気にしてないみたい
ちらっとぼくを見て
すぐにどこかに行っちゃう
ぼくもミャーって言えたらな
「……ワフッ」
「子猫」
#250
11/14/2023, 10:51:10 AM
雨雲を遠くへ追いやり
高い空に薄く雲を刷き
色を変えた葉をくるくると舞わせ
ある一瞬 突然に
季節が移ったことを知らせるのだ
「秋風」
#249
11/13/2023, 12:30:26 PM
「また明日ね」
そう言えるのは今日が最後です
通夜の席での僧侶の言葉に
ひとりひとり棺に向かい
思いのこもった挨拶をした
また会える
そう思えるだけでいいんだ
「また会いましょう」
#248