10/31/2023, 1:27:02 PM
虚しくなんてない
理想郷を思い描きつづけること
ほんの僅かずつでも実現して行けるのなら
それが進歩じゃないか
「理想郷」
#235
10/30/2023, 10:43:18 AM
懐かしさは甘い嘘
確かにあった痛みも苦しみも
とろりと酔いのなかに溶けて
優しくあたたかく光る思い出となって
夢を見させる
「懐かしく思うこと」
#234
10/30/2023, 6:49:35 AM
毎日の小さな決断
する・しない 右・左
大きな決断
歯を食いしばり 涙をのみ 思い切って
その一つ一つの先に
際限なく枝分かれしていったはずの未来
いったいどれだけの物語を わたしは
めまいする思いを振り払い
すべての可能性
色とりどりの未来のなかから
今日もひとつだけを選んで
「もう一つの物語」
#233
10/28/2023, 1:46:35 PM
青い空の 刷毛で掃いたような雲
刻々と色を変える圧倒的な夕景
空に枝を伸ばす木々
風に揺れる花たち
飛ぶ鳥 舞う蝶 這う芋虫
季節の色をまとう果物
首を傾げる仔犬
すべてが美しく愛おしい
それでも私は眼を閉じるのだ
闇のなかで いつか
すべての美しく愛しいものたちを胸に
眠るのだ
「暗がりの中で」
#232
10/27/2023, 10:56:32 AM
陽射しを背中に受けて
気に入りの椅子に腰掛ける
木のテーブルに 少し黄ばんだ古い本
読み返すのは何年ぶりだろう
きっとあの頃とは違う物語
冴えた空気と紅茶の香り
静かな秋の一日に
心も澄みわたっていく
「紅茶の香り」
#231