「あっ!」
何かを見つけ、駆けていくあなた。
随分と逞しくなった背中を私は見つめる。
出会った頃と比べると、まろかった頬もほっそりと、
私より幾らか小さかった背丈もスラリと伸びて。
そんな少し昔のことをぼんやり思い出していると
最近は大人ぶって澄ましている顔をほころばせ、
あなたがまたもや駆けながら戻ってきた。
差し出された手元を見ると、
キラリと空を反射させる綺麗なビー玉。
「あそこに落ちてて、綺麗だから取ってきた!」と
無邪気に、嬉しそうにあなたは話す。
図体が大きくなっても、まだまだこんなところは子供のままだな、と少し呆れるように笑ってみせるが、
あの頃と変わらないあなたの姿が、
たまらなく私を安堵させる。
あなたはこれからもっと身も心も成長していくだろう。
それでも心の内、少しの部分でもいいから、
子供のままな、無邪気な姿を見せ続けて欲しいと
私は思う。
恋人、家族、友人、等様々な人に対し、愛について描く作品は多い。
素敵な話が数多くあるが、
敢えて私は推しへの愛を叫ぼう。
愛といったら1番に想像するのは恋愛だろうが、
別に私は推しに恋愛感情がある訳ではなく、付き合いたい、結婚したいなんてことは思っちゃいない。
そもそも2次元に存在しているため、現実問題出来やしないが、自分が画面の向こうへ行くことがもし可能だとしても、そうなりたいとは思わない。
だが、推しには笑顔でいて欲しい、美味しいものを食べて欲しい、楽しい思いをしてほしい、なんて色んなこととにかく幸せになってほしいなんてことを思い願う。
これも飛び切りの愛であろう。
それに私はその愛する推しについて考えるだけで仕事も頑張れるし、日々楽しく、幸せに思えるのだ。
なんだコイツ、なんて思ってくれても構わない。
でも愛を叫ぶって本当に非常に、嬉しく幸せなことなのだ。
私は推しへの愛を叫ぶが、これって別に推しじゃなくたって、恋人や家族、友人であっても当てはまることではないだろか。
だから皆さん、愛を叫ぼう。
休日に日頃の運動不足を感じ、
せっかくだしとジョギングへ。
暖かな日差しと涼しい風の中でも、しばらく走ると汗もでてくる。通りかかった公園のベンチで休憩。
青い空を眺めていると、白いモノが視界を横切る。
フワフワ、フワフワ
穏やかな風に身を任せるように白いヤツが飛んでいる。どこの花畑へ行くのだろうか。
そんなことを考えながらも
私は休憩を終え再び走りだした。