よくあるのは『運命の分かれ道』。

─右か左か。

今、ぼくの目の前にあるのは『運命の交差点』。

─右か左か
─前か後か。



どこへでも行けるはずなのに
どこへ行けばいいのか分からない。


自由は、不自由だ。


風が通り過ぎる。
ぼくは、立ちすくむ。




お題:未知の交差点

「季節外れの桜が咲きました」
テレビから流れるニュースが伝える。



『──「咲く季節間違えちゃった☆」
じゃないわよ
秋の桜はこっちの特権だっつうの
でしゃばって来ないでよ
…それに私はまだ秋桜を受け入れている訳じゃないんだから
うちらが“桜であっちが“春桜”って名乗ったっていいんだから』

一輪の秋桜が不機嫌そうに揺れた。

『また言ってる』

周りの秋桜も笑うように揺れる。



揃って揺れる。風のリズムにのって。




お題:一輪のコスモス

「もう帰って」
「まだいいじゃないか」
「もう嫌、うんざりなの」
「もう少しだけ、ね」

「そろそろ会いに行ってもいいかな」
「まだ来ないで」
「そろそろ君に会いたくなったんだ」
「まだ嫌って言ってるでしょ」


夏はもう帰って！
冬はまだ来ないで！
私は秋に会いたいの！
秋が恋しいの！




お題:秋恋

手放すか

手放さないか

その二択以外の答えを

僕はまだ知らない






お題:愛する、それ故に

Q.静寂の中心には何があるでしょう？

A.じ（せい“じ”ゃく）



自分はいつだって　もの寂しいの真ん中に







お題:静寂の中心