「多様性」ってね

その人だけのオンリーワンを

愛するための言葉なんだから

多数派と少数派を簡単に

「正」と「誤」には分別できない

だから忘れないで

人を愛する事より大切なのは、自分を愛する事

たったひとりの君へ

手のひらには無数の線が刻まれていて

まるで僕の中にだけ生きる星みたい

君の手を取り優しく繋いで

体温が伝わった夜

君の手に眠る星と僕の手に眠る星

僕ら二人だけの、手のひらの宇宙

雑居ビルの間に咲く

一輪の花がもぎ取られた

今日も美しい青空と

地上の残酷な悲劇を嗤う

甘すぎた夏と

風のいたずら

こぼれた涙が頬に溶け込んでいく

辛くて、怖くて、死にたくて

やっと溢れた感情はまた私の中に戻ってくる

永遠に終わらない痛みの名を何と呼ぼう

透明な涙に意味をつけるなら何にしよう

私が生きる理由を数えたなら幾つだろう

涙が一瞬、酸素を吸って

知らない世界を見ないふり

互いに名前を知らなくてもいい

互いの境遇を知らなくてもいい

今日もこの地球のどこかで

今夜もこの星の隅っこで

涙に濡れるあなたのもとへ

この無償の「愛してる」が届きますように