理想のあなた
私が好きになったのは理想のあなたじゃない。
自分を卑下しないで。
可愛らしい笑顔が大好きなの。
好きなことを話す声が大好きなの。
綺麗なものを見て輝く目が大好きなの。
だから、
人に好かれることを怖がらないで。
愛があれば何でも出来る?
愛があればなんでも出来る、と友人が言った。
それに僕は、重いと思った。
──別にダジャレじゃないし狙ってないよ。
でもさ、実際そうだろ?
もし僕を愛してくれる人がいたとして、
その人が僕のためになんでも──
例えば、重病にかかった時に僕のドナーになるのか?
その時差し出すのは?
呼吸?視覚?はたまた命?
必要なものを自分から奪った時、死んでしまうとしたら。
あなたは命をもってしても僕を助ける?
助けるのは、なんのため?
「死んだら可哀想だから」「あの人には死んで欲しくないから」
どっちでもいいけど、それは本当に相手を考えてるの?
「その人が生きる」それは「あなたが勝手に想像したその人の幸せ」
ただそれだけ。自己満足でしかないよ。
ただの自殺願望だ。日本で唯一許される安楽死だ。
その狂気、生存本能への反逆は、人からしたら恐怖でしかないよ。
……それにさ。
その人があなたを愛していたら。
もしそうだったなら、その人もおんなじ気持ちだよ。
「生きて」「死なないで」
あなたがするはずだった別の苦しみをその人に押し付けるの?
その人に「大切な人がいなくなった悲しみ」を背負わせるの?
その上死んだ理由が自分のためだなんて…
辛くて辛くて耐えられないよ。会いたくて仕方がないよ。
……もしも話でここまで展開させても、なんにも意味が無いね。
ただの「もしも」だから。
さて、僕は最初「重い」と言ったけれど、頭が整理されて意見が変わった。新しい主張は「怖い」。
理由は「生存本能を上回ること」「それが自己満足だとしても気づかないこと」。
あなたはどう思った?
ただの「理想」?それとも「ロマンチストの戯言」?
まぁ僕にとっては別になんでもいいのだけれど。
ただ、忘れないで。
・あなたを愛する人もいるよ。愛してくれる人を大事にしよう。
・その行動の理由を考えること。「愛する人の幸せ」って、一体何?
それじゃぁね。
初恋の日
急に頭を砕かれたのだろうか。
肋は折れていないか。
指では何も感じることが出来ない。
あぁ、好きだなぁ。
現実なんて見えないほどに
五感が全てあなたに向いてしまう。
あぁ、叶わないんだろうなぁ。
諦めてしまった。
私には届かない。
私の小さな体じゃ
あなたの視界に入ることすら出来ない。
私の小さな手じゃ
あなたの涙を拭い切れない。
あなたのために何をしてあげられるだろう。
私の涙すら止められないのに。
明日世界が終わるなら
明日隕石が落ちるらしい。
家族で集まって過ごす人
恋人と一緒に過ごす人
友人と共に過ごす人
今終末、色々な過ごし方をする人がいるが
私はただひたすらに寝ていよう。
うつらうつらする意識の中
私は今までの人生を思い返していた。
なーんの変哲もないつまらない人生だった。
来世では、よりよい人生を歩みたい。
まぁ、きっと無理だろうけれど笑
風に乗って
大雨を降らせるあなたへ。
泣きたいのはこっちだ。叫びたいのはこっちだ。
急に遠くに行くなよ。別れなんて寂しいよ。
居なくなってから曲作りはしてない。
何も思い浮かばないから、もうミュージシャンとしても終わりだ。
あなたへの気持ちだけが溢れてくる。
伝えたい。知って欲しくて仕方がない。
ギターの弦が弾けない。指が震えて止まらない。
溢れる涙が止まらない。
悲しみが怒りに変わり始めた。
落ち着かなくて仕方がない。
耳が、足が、手が、口が。共鳴が収まらない。
部屋を飛び出した。駆けた。ただひたすらに。
理由なんていらない。ただあなたとの思い出の場所へ。
──どうか、どうかこの暴風雨に乗って私の気持ちが届きますように。
くらえ、この絶唱を。