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12/23/2024, 10:02:21 AM

クリスマスの贈り物

そっと置かれた赤い箱
中身は何だろう、星のように輝く
開ける前からわかる気がする
それはきっと、君の微笑み

包み紙よりも暖かい
リボンよりも結ばれた思い
手の中に残るのはただの空気
だけど心は満たされる

クリスマスの夜、贈り物とは
物じゃなくて、愛の形

12/23/2024, 5:36:28 AM

ゆずの香り

冷たい風が頬をなでる
冬の朝、静かな光が射し込む頃
小さな手のひらで包んだ
鮮やかな黄色の果実

そっと鼻先をかすめる
甘酸っぱくも優しいその香り
記憶の奥にしまわれた
懐かしいぬくもりを呼び覚ます

湯気立つ湯船に浮かべられ
広がるゆずの香りの輪
心の芯まで染み渡る
ひとときの安らぎ、幸せの影

この香りは約束のよう
季節が巡っても消えないもの
思い出の中でそっと揺れる
優しさと共に生き続ける

ゆずの香りに包まれて
明日へ歩む道を照らしていく
いつか誰かの心にも
同じ温もりを届けるように。

12/21/2024, 12:02:39 PM

大空に消ゆる恋

彼と交わした夏の約束。
どこまでも一緒に飛び立とう、と。
けれど彼の手はそっと離れ、
声も、笑顔も、風に溶けていった。

広がる空を見上げるたび、
彼の面影を探してしまう。
届かないと知りながらも、
風の中に残る温もりを追いかけて、
私は儚い夢にすがる。

たとえ遠く離れても、この大空が
私たちを繋いでいると信じて。

12/20/2024, 10:40:35 AM

鐘の音

霧の中で響くベルの音
遠く、かすかに揺れる調べ

冷えた指先に触れるたび
消えゆく白い吐息のように

誰かを呼ぶその声は
届くことなく霧へ溶ける

音が消えた後に残るのは
静寂と、一瞬の夢だけ。

12/19/2024, 10:51:37 AM

寂しさは静かな影のように
夜の隙間から忍び寄る
灯りの消えた部屋の中で
ひとり、時を待つ心に触れる

遠くに響く風の声
それは答えのない呼びかけ
空っぽの椅子と揺れるカーテン
天井には強く縛ってある縄

そして、星となるわたし_

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