真夏の記憶
暑い、と思ってるでしょ　
記憶の夏は涼しいよ
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こぼれたアイスクリーム。
食べるのが遅くて落ちてった。
「あーあ、落ちてしもたで」
『…』
「ないたらあかん、」
『う、ぇ、』
「なかへんの、」
『こぉーてな』
「もう、お金ないから無理やで」
『ウチ、なくで』
「買います、買います」
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やさしさなんて、って思ったでしょ。
わかるよなんて、ちっとも思ってないけど。
少しだけ、目をみて。
なんにもないでしょ。
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ぬるい炭酸と無口な君
「なんだか小説みたい」
彼女は僕がつぶやいた何でもない言葉に気を留めた。
『小説？』
「なんだかね」
彼女はそれ以降何も言わなくなった。
馬鹿だな、僕

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波にさらわれた手紙は、どこへ行くのでしょうか
遠くの街へ、行くのでしょうか
瓶に詰めた思いは届くのでしょうか
瓶は拾われ、投げつけられ、割られるのでしょうね
思いは散らばって見えなくなるでしょうね
誰も読まなかった手紙は燃やされるのでしょうね
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