自転車に乗って遠くへ行った。
一人になりたくて
でも、なんでかな
一人になって思い出すのは
元いた所においてきた
友達、家族のこと。
あーあ。
どこまで行っても私は一人になれない。
でも
もう帰り方がわからなくて。
道を見失っちゃって。
ためだなぁ、私は。
家族に電話を掛ける。
「またぁ?」と呆れられる。
でも
迎えに来てくれる。
嗚呼、ここが
私の居場所だ。
心の健康、ねえ…
私はこの言葉を聞いて
「心の病気」という言葉を初めて聞いたときを思い出した。
あれは私が小学校に上がってすぐのことだった。
―幼稚園の頃の体操の先生が自殺した―
その先生は体操の先生の中でも一番面白くてみんなに好かれていた
勿論私もそうだった。
自殺が何かはよく知らなかったが、悪いこと、悲しいことであることは知っていた。
その原因として母が私に言ったのは
「先生は、心の病気だったの。」
心の病気と聞いて私は心臓の病気の事だと思っていた。
数年後、私は鬱病というものを知った。
鬱病は心の病気と言われていることも知った。
原因は、私達だったのだろうか。
あの先生は常に私達と同じ目線に立って
目を見て話してくれた。
少し距離を置くように接していた他の先生と違って
近所のお兄さんのようにみんなに接していた。
その裏で何を思っていたのだろうか。
今となってはもう、分からない。
今でもたまにあの先生を思い出す。
ショックな出来事だったこともあって顔も、声も鮮明に思い出せる
嗚呼、会いたい。
会って問い質したい。
あの時、一緒に遊んでいたとき、何を思っていたのか。
私達と親密に接して心を病み、自ら死を選んでしまうなら
初めから他の先生のように距離をおいても良かったのに。
死ぬ必要はなかった。
死ぬ必要はなかった。
それが、初めて聞いた「心の病気」という言葉の記憶。
後悔の記憶。
君の奏でる音楽。
悔しさの音
美味しいという音
喜びの音
出会いの音と
別れの音。
君はたくさんの音を奏でてくれる。
気分屋の君が奏でる感情の音楽を聞きたくて
私は今日も君といる。
麦わら帽子は夏の香り
これを被ると夏が来る
これを被ると思い出が蘇る
麦わら帽子をしまうとき
次もまた、君と一緒に被れますようにと
そっと
そっと
壁にかけるのだ。
うまくいかなくたっていい
何度失敗したって良い
最後
一回でも成功すれば
それは紛れもない成功だ。