君のせいだよ。
君のせいでこんなに辛いんだよ！！
全部全部君のせいなんだよ…
でも、もう許すから、もう大嫌いなんて言わないから、君を傷つけないから、だから、
こんな醜い哀れな僕をあの日みたいに、
何も言わずにそっと包み込んでよ。


『そっと包み込んで』

今まで君といた時間が嘘のように君はいなくなってしまった。
どうしてだよ…
昨日まではあんなに元気だったじゃないか。
もっともっと思い出を作っておけばよかったと後悔が押し寄せてくる。
だが、そんなこと知らないと言わんばかりに昨日の自分がこちらを見てくる。
……
見るなよ。
昨日の自分には到底受け入れられないさ。
もう、昨日とは違う私なんだから。


『昨日と違う私』

今日も枕を濡らして涙のせいで頭が痛くなる。
「あれ、もうこんな時間か…」
僕の瞳には夜と混ざりあった日の出が映っていた。
2人で見た夜明けがフラッシュバックしてまた涙が出てしまう。
君がいたらこんなことにはならなかったのに。
「おはよう！今日は何食べるー？」
「ふふ。今日は何にしようか。」
……
分かってる。ここにいる君が僕の幻覚だってことは。
だけど、現実は辛くて、逃げたくて、どうしても現実逃避してしまう。
そうだ、これもあれも全部…
日の出のせいにしてしまおう。


『sunrise』

君と一緒に見たあの空は今日みたいに美しかった。
青く、少し紫がかっていて儚い空だった。
ぼんやりと眺めていると、君の姿が見えたんだ。
ずっとずっと探していたよ。
そんなところにいたんだね。
さぁ、こっちにおいで。
こないなら、僕が君のところにいくよ。
そうして、君と僕、2人で空に溶けよう。


『空に溶ける』