過ぎてみれば、あっという間の1年だった。
休む間もなく仕事をしなければいけなかったり、
少しずつ蓄積されていた今までの疲労が限界を達し体調を崩したり。
大変だったけれど、みんなに助けられてどうにか切り抜けてきた。
来年は平穏無事に過ごせることを祈りたい。
たとえどれだけ君に尽くしても。
たとえどれだけの心を砕いても。
たとえどれだけの愛を注いでも。
いなくなってしまったあの人を忘れない限り、きっと君の目に私はカケラさえも映ることはない。
それでも私は今日も君に会いに行くの。
あの人の代わりになれるなんてこれっぽっちも思っていないけれど、それでも君にはいつも笑っていてほしいから。
「おはよー!今日もいい天気だね!」
わたしはなにも気づかないふりをして、とびきりの笑顔で挨拶するんだ。
《ありがとう。ごめんね…――》
そう言って、彼女は風に溶けるように消えた。
まるでそこに何もなかったかのように。
「…ひどい、酷いよ…!!一人で勝手に決めるなんて…」
何があっても一緒だよと。
どんな事があっても2人で乗り越えようねと約束したのに。
それなのにどうして一人で抱えて、悩んで、決めてしまったの?
「…ひとりは嫌だよ…―――」
部屋の片隅でじっと考える。
本当にこれで良かったのか。
他にもできることがあったんじゃないか。
いくつものたらればが頭によぎる。
けれど、きっと正解なんてないんだろう。
だってこれは私の自己満足なのだから。
近いようでいて、遠い距離。
私と君との間にはどれくらいの距離があるのかな。
心の距離は目には見えないから不安でいっぱいになることがある。
嫌われたならどうしよう。
私の言葉で傷ついてきたらどうしよう。
友達だと思っているのは私だけだったらどうしよう。
色々な【どうしよう】がぐるぐると私の中でまわる。
ああ、ほんとうにこんな自分が嫌になる。