8/4/2024, 9:49:59 AM
子供たち二人は今は夏休みだ。今は6時を回って少し。友だちと遊び疲れたのだろうか。二人とも寝てしまっている。
「二人とも楽しかったかな。今日はたくさん体力使ったんだと思うし、美味しいご飯を作らなきゃ!」
今日は手作りラーメンを作っている。父親の昔からの大好物である。子供たち二人も麺類が好きなので我が家の定番だ。
しばらくすると、鍋からは醤油の漂いはじめていた。今この部屋に、聞こえるのは二人の寝息と母親が鍋をかき混ぜる音だけだった。
「目が覚めるまでにできるといいわね。」
「ただいま。」
ドアを勢いよく開ける音がした。
「もっとゆっくり開けないと。二人とも寝てるんだから。」
「ごめんごめん。今日はラーメンか!俺も疲れたから寝てくる。」
そういうと、夫は部屋にこもって寝てしまった。
「目がさまるまで待たないといけないひとがもう1人増えてしまったわ。」
ただそう独り言を漏らす母親の顔は、ほっこりとしたような明るい表情であった。