NoName

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10/29/2024, 11:58:22 AM

本題)もう一つの物語
思い付かないので自分の題で

題)道化

完璧な笑顔をつくり、みなに振りまく。そうすればどうです、ほら。ほら。誰も彼もさも愉快だと笑ってくれるではありませんか。

無邪気に振る舞えば、堂々と振る舞えば、みなが笑い、天才と持て囃すのです。
何をしても拍手喝采。
ああ、どうです、凄いでしょう。みんな、みんな私を褒めてくれるんです、囃し立ててくれるんですよ。

ですから、ねぇ。
あなたも私をみて、愉快だと、天才だと笑ってくれてもいいんですよ。どうして、なぜそのように眉を顰めるのです。どうして笑わないんですか。

“その痛ましい、振る舞いをやめて”

痛ましい…振る舞い、どうしてそんなことを言うんですか。
そんなことないのに、こうすればみんなが私を天才だと褒めてくれる、私を見て愉快だと笑ってくれる。賞賛を、拍手をもらえる。
なのに何故、そんなことを言うんです。

あぁ、そんな冷たい目を私に向けないで。
私は道化を演じる私に、酔いしれたい、溺れたいんです。
ただ、愛されたいだけなんです。
こんな私を、受け入れて、許して。

でも、暴かないで。