仕事はとりあえず、今進んでいる話が良い方向に転がるように頑張りたい。
プライベートは年一のイベントに行けるといいな、というのと家族間でゴタゴタが起きないように祈りたい。
あとは旅行行きたいなぁ。
これ、抱負じゃなくてお願い、だな。
END
「今年の抱負」
いつもとまるで違う景色。
参道の両脇に並ぶ屋台に、行き交う参拝客。
人々が吐く白い息が、夜気の中に消えていく。
ワンコインのコーヒーを手渡しながら、「良いお年を」などと声をかけていると、不意に鐘の音が聞こえてきた。
年明けが近い。
道行く人々の足も心無しか早くなっている。
寒い中参拝に向かう人々に、コーヒーは飛ぶように売れていく。積んであった紙コップが無くなりそうになったので、裏手に向かい取りに行く。
パートナーはコーヒーマシンの前から動かない。
睨みつけるような表情で、一滴一滴落ちていく琥珀色の雫を見つめている。その厳しい横顔に小さく笑いながら、紙コップを抱えて彼の横を通り過ぎようとした、その時だった。
「――」
名を呼ばれ、唐突に唇を重ねられた。
それは触れるだけの、本当に些細なもので。
「すいませーん」
客の呼ぶ声で我に返り、慌ててカウンターに向かう。
無言でパートナーが注いだコーヒーを笑顔で手渡しながら、気持ちは全く上の空で。
営業時間が終わるまで、唇に触れた熱は燻ったままだった。
遠くで鐘の音が響いている。
END
「新年」
迎えられましたか?
「良いお年を」
個人的には泣きたくなるほど大変な事もなかったし、飛び上がるほど嬉しい事もなかった。
可もなく不可もなく。
来年はもう少し精神的にも体力的にも経済的にもゆとりがあるといいなと思う。
※1年間読んで下さった皆様ありがとうございました。
END
「1年間を振り返る」
ヘタ側から剥くか、お尻側から剥くか。
白い筋(アルベドと言うらしい)を取るか取らないか。
静岡か、愛媛か、三重か、和歌山か、熊本か。
冷凍か、常温か。
みかんとオレンジどっちが好き?
皮はどうする?
みかん一つ取ってもこれだけ議論の余地がある。
ちなみに私は白い筋が苦手だから取る派。
END
「みかん」